ラテン車専門ショップでラテンのクルマに ラテンのオイルを注入!
今月はオイル交換のお話をしたいと思います。皆さんはどうしてますか? ディーラーに任せっきり? クルマ好きを自称するのであれば少しオイルメーカーこだわりたいですよね。それなりに効果の違いはちゃんとありますから。
交換するのは愛車のフィアット500ツインエアです。もう6年乗っているので走行距離は7万キロを超えました。小さいカラダながら頑張っております。
で、イタリア車ですから友人の成瀬さんに相談しました。目黒通りにあるイタフラ系専門ショップ「コレツィオーネ」代表です。FORZA STYLEの人気動画「中年と中古車」でも度々登場していますからご存じの方もいらっしゃるかと。頼りになります。
「コレツィオーネ」の扱っている商品で、成瀬さんと意見が一致したのがフランスのオイルブランドMOTUL(モチュール)。個人的にも気になっていたブランドで、かねてから一度試してみたいと思っていました。名前からしてなんかかっこいいですよね。レーシーなイメージが強いですが、種類は豊富で全方位カバーするのは知っています。クラシックカー用もあれば、バイク用もあったり。代表作となる300Vシリーズは昨年発売から50周年を迎えたんですよね。サーキットに取材に行くとそんな知識も積み上がります。
それにレーシングカーで長年使われ続けているというのは魅力です。そりゃそうです、過酷な環境で潤滑油としてエンジンのパワーを引き出しているのですから。高回転で回るレーシーなエンジンを長い時間サポートするので信頼性は高いってもんです。しかも、ひとくちにレースシーンと言っても、世界ラリー、ル・マンやスパ24時間のような耐久レースや日本のGTシリーズなど幅広く使われています。かつてはF1でも。そうそうモトGPも。皆さんもレーシングカーに貼られたMOTULのデカールを目にしたことはあるかと。その意味では万能薬みたいなもんです、きっと。
今回フィアット500ツインエアには輸入車向けの8100シリーズをセレクトしました。粘度の表記SAEは5W-40。8100シリーズはヨーロッパの自動車メーカーの多くが承認しており、いろいろな車種に対応しています。ちなみに、愛車のツインエアというのは2気筒エンジンのことで、排気量は875ccしかありません。それをターボで過給し、シングルクラッチの5速ディアロジックと組み合わせます。
何を言いたいかというと、シリンダーは2つしかありませんから振動は大きいしノイズもけっこうあります。でも、それがいいんです。まるでバイクでも走らせているような感覚にシビレます。トコトコトコというエンジン音は可愛らしさ炸裂です。
コレツィオーネでの作業は短時間で終わりました。作業場のリフトでクルマを上げ、下からオイルを抜いて、クルマを元の位置に戻しエンジンオイルを注ぎ口から注入するだけ。スタッフも手慣れたもんです。
作業が完了したらしばらくエンジンをかけた状態にしておき、潤滑油がしっかりエンジン内に回るのを待ちます。でもってスタート。走り出しからクルマが急に軽く感じました。アクセルに対するエンジンの吹け上がりがよくなり、2気筒エンジンが元気に回ります。信号3つ過ぎたくらいで、もうニヤけてしまいました。いい感じ。
MOTULの160年以上続く歴史は伊達じゃありません。レースで培われてきた技術が彼らの製品には注がれています。イタリア車、もしくはフランス車ユーザーの方々、ぜひお試しを。ラテンのクルマにはラテンのオイルが似合いますって!