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LIFESTYLE 愛と悲鳴の婚活道場

【自分の人生は自分で決める】婚活の敵は実父。 深窓の令嬢(38)が一生「家事手伝い」から抜け出せない理由。

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ライフスタイルは十人十色。おひとりさまもおふたりさまも大いに結構ですが、結婚というゴールをめがけて不幸なひしめき合いをしている男女のなんと多いことか。

これには、現代の結婚に、さまざまな要素が複雑に絡み合っていることもありますよね。世間体、社会的信用、親、スペックが釣り合うかどうか、年齢、子供、学歴、性格……不幸の発生源は“考えることが多すぎる”からかもしれません。この連載は“女のプロ”川崎貴子が、その人が「結婚したいのにできない」というこんがらがった悩みの根元をスパッと快刀乱麻。

最近、川崎貴子は「結婚の悩み、という“仮面”の下には、人生の課題、という“素顔”があることが多いのよね」と言う。

年齢を重ねるほど、素顔とは向き合いたくなくなる。見たくない現実、避けてきた事実……これが自分だと信じ続けてきた自分自身が“仮面”だとわかることは、誰だって怖い。

川崎貴子は、仮面を外した素顔と向き合うことを手助けする。時には優しく、時には厳しく、言い訳と言う名の「画像補正」をとっぱらいながら、素顔を見せるのだ。これにより、人は己の進むべき道がわかる。

さて、今回の相談者は、「今までほとんど働いたことがない」というお嬢様だ。戦前の日本には、働かずとも生活できる高等遊民が多くいた。しかし、戦後の経済民主化(財閥解体・農地改革)により、従来の搾取構造が瓦解。高度経済成長、男女雇用機会均等法を経て、誰もが働く時代になっていった。

しかし、彼女はそうしなかった。加えて今、「ドラマティックすぎる」恋愛と、長引く婚活に悩んでいるというのだが……。


【川崎貴子】
2度の結婚を経験し、現在の夫は8歳年下のイケメンの元ダンサー。二女の母。乳がんの闘病経験も持つ。経営者、結婚コンサルタント、コラムニストとして多ジャンルで活躍中。

今回の相談者は、徳永雅美さん(仮名・38歳)

徳永雅美さんのスペックはこちら!
年齢:38歳
職業:家事手伝い
恋人:あり(複雑な関係)
交際人数:10人以上
結婚暦:なし
結婚願望:非常にあり
顔:目がパッチリしている美女。鼻筋が通り歯並もいいという、育ちの良さを凝縮したような顔立ち。スレンダーなボディに超ハイブランドのスーツ(上下30万円)が似合っている。

――今回の相談者は、九州・四国地方の超大金持ちのお嬢様だ。実家はある事業を代々受け継いでおり、莫大な富がある。そのため、今までほとんど働いたことがないという。川崎貴子はこの連載で、「仕事をしている女性」の婚活の悩みにアドバイスをし続けてきた。その人の本質というのは、仕事への姿勢や考え方にモロに出る。川崎貴子は、それを手掛かりに、恋愛や結婚にまつわる問題の本質を探っていたのだ。

しかし今回はその肝心の「仕事観」の部分がない。さあ、どうするのか。周囲がリングサイドで見守る中、戦いのゴングは高らかになった。

雅美:今日は感激です。今日は地元(九州・四国地方の某県)から、飛行機で来ました。久しぶりの東京で、川崎さんに会えるなんて、とてもうれしいです。

川崎:わざわざありがとう。そしてお土産もありがとうございます。早速だけど、どんな悩みを抱えているの?「なかなか結婚できない」とおっしゃっているけれど……。

雅美:ドラマティックな恋愛をもうやめて結婚したいんです。30歳から8年間、恋愛がドラマの連続で、そろそろ落ち着きたいんです。

川崎:外見から悩みはわからないわね……あなた、どこから見ても落ち着いた良家のお嬢様。ずっと家事手伝いをしていると聞いたけれど、その理由は何かしら? 言えるところだけ教えてね。

雅美:言えないことなんて何もないですよ。家事手伝いをしているのは、周りの友達もそうしているし、両親も私が働くことにいい顔しないからです。

川崎:えっ? そうなの? 雅美さんって関西の名門大学を卒業しているよね。

雅美:はい。大学を出ておくのは、嫁入り道具みたいなもので、すぐに結婚するつもりだったんです。ですから、私は3回生(3年生)の頃から、ちょいちょい見合いをしていましたよ。

―――そういえば、関西地方の名家の友人が「ええとこの娘ほどすぐ嫁に行く」と言っていました。

雅美:そうですよ。みんな25歳くらいまでに結婚して、子供産んで、子育てして、親と同じ学校に入れる。子供たちの手が離れるとともに、ゴルフやテニス、ダンスや乗馬、観劇やチャリティなど自分の好きなことをする。それが当たり前なんです。

川崎:そうか……私は東京をはじめとする関東地方で働いている女性の話を伺うことが多かったから、その世界は知らなかった。

雅美:でも私、働いたことはあるんですよ。大学出て、26歳まで結婚がまとまらなかった。英語が得意なので、外資系の企業で働いたんです。

川崎:自分で人生の開拓をしてみたのね。よくやったね!

雅美:そうですか? 親は大反対でしたよ。「結婚ができなくなる。それに1ヵ月汗水たらして働いて、オマエのスーツ1枚にもならへん」って。確かにウチに出入りしてくれる外商(百貨店の外商部)が持ってきてくれる私好みの服は、給料2ヵ月分でも買えない。

川崎:でも、自分で働くって良い経験だったのでは?

雅美:そんなん初めて言われました。私、27歳の時、その会社の同僚を、初めて好きになったんです。相手は2歳年上の29歳でした。“雅美ちゃん、楽しい?”“雅美ちゃんはどうしたい?”っていつも聞いてくれる人で、大好きだった。

川崎:いいね。いい人を好きになったね。



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