あのペインターパンツがアメカジ復権で再加熱しているんです!
第360回は、カーハート WIPのペインターパンツです。
塗装職人の作業着として誕生したペインターパンツ。タフな生地を採用し、稼働しやすい極太シルエットやハンマーループ、ツールポケットなど実用性を前提としたワークパンツですが、90年代ではお洒落アイテムとして親しまれていました。
独特のルーズ感とディテールが男らしさを滲ませると人気を博しましたが、中でも当時のストリートキッズを賑わせたのが「カーハート WIP」。FORZA世代の大人なら着こなしたことがあるという方も多いでしょう。
そんな90年代に一世を風靡した鉄板定番が、ファッショニスタの間で注目されているのは言わずもがな。なにせ昨今のストリートトレンドやビッグシルエット、アメカジ復権も後押ししているわけですから。
カーハートは1889年に誕生した米国産のワークブランドですが、こちらは1994年に新ラインとしてローンチしたカーハート WIP。ブランドのアーカイブをベースに、より現代的なアレンジを加えた、ヨーロッパ発のラインです。
カーハートの顔とも言える膝当て付きのペインターパンツは、お馴染みのタフなダック生地を使用し昔ながらのシルエットが魅力。王道のベージュカラーは男らしさを加速するとともに、Tシャツやスエットなど幅広いカジュアルウェアとも好相性なので、コーディネートしやすいのも見どころです。
当時の見た目はキープしつつも、オリジナルのworn canvas加工により、ヤレ感やアタリを施したヴィンテージライクな一本です。当時は持っていたけど一度手放してしまったという大人から、トレンドファッションを楽しむ若者も漏れなく、手に入れた瞬間に旬な着こなしを楽しませてくれます。
ダブルニーパンツ同様ダック生地を採用した、ヒッコリーストライプタイプのペインター。ワークウェアに付着した汚れを目立たなくするために開発された柄も、現代においては洒落感演出の一つ。モノトーンのストライプなので、見た目以上に合わせやすいのもポイントです。
カーハート WIPを語る上で、ペインターとともに外せないのがデニム。定番のストレートフィットかつ11.25ozのパンツは、男らしさを醸し出すとともにリラックスした着こなしを可能に。ワークウェアに見られる、強度の向上に優れたトリプルステッチを採用する男心くすぐるディテールも健在です。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Text:Hayato Hosoya
【問い合わせ】
カーハート WIP ストア トーキョー 03-3402-9810