新型Sクラスを見積したら驚愕の実態が判明!
2021年1月28日に正式発表・発売を迎えた新型メルセデス・ベンツSクラス。誰もが知る世界的なVIP御用達セダンですし、特に日本では“ザ・メルセデス”という認識かと思います。
新型のトピックは実質的にはレベル4に対応できる自動運転技術、世界初としてうたわれるのはフロントウィンドウに映し出すAR(拡張現実)ナビゲーションのオプション設定、後席左右リアエアバッグ(ロングにオプション)などがあげられます。
その他、生体認証によるシートポジションメモリーや、衝突時に乗員を適正な位置に戻す機能など、枚挙にいとまがないほどテンコ盛です。
車両解説は既に出回っていますので、今回は実際にコンフィギュレーターで見積にトライ! 結論からいうと、流石Sクラスというかスゴイ金額に……。まずはザックリとスペックとモデル構成、日本価格を見てみましょう。
【New S Class】
ボディサイズ:全長5180(ロング5290)×全幅1920×全高1505mm
※AMGライン装着車:全長+30mm、全幅+10mm
ホイールベース:3105mm(ロング3215mm)
【S 400 d】
エンジン型式:3リッター直列6気筒ディーゼルターボ
最高出力:243kW(330ps) / 3600-4200rpm
最大トルク:700Nm / 1200-3200rpm
【S 500】
エンジン型式:3リッター直列6気筒ターボ+ISG
最高出力:320kW(435ps) / 6100rpm
最大トルク:520Nm / 1800-5800rpm
モーター出力:10kW(16ps)/ 250Nm
ボディタイプはスタンダードと後席を優先するためにホイールベースを延長したロングの2タイプ。パワーユニットはディーゼルターボとガソリンターボ+ISGのマイルドハイブリッドです。両モデルともにトランスミッションは9速AT、駆動方式は後輪ステア機構を備えた4マチック(AWD)。ステアリング位置は全グレードで左右選べます。
【Price】
S 400d 4MATIC 1293万円
S 500 4MATIC 1375万円
S 400d 4MATIC ロング 1678万円
S 500 4MATIC ロング 1724万円
S 500 4MATIC ロング ファースト エディション 1938万円
S 500 4MATIC ロング ファーストエディション(AMGライン)2040万円
車両価格は全モデル消費税が含まれます。ローンチモデルとして用意された充実装備のファーストエディションがS500にしか設定がないのは残念ですが、ユーザーの嗜好を踏まえればガソリンモデルのみという結論に至るようです。
実際に購入するとなると、まずボディタイプとパワーユニットの選択となります。軽快なスタンダードボディ仕様はパーソナルユースに最適ですが、ココは市場原理に基づきロングボディに。パワーユニットは時勢を反映してディーゼルとしました。
次に外せない人気オプションがAMGライン(全車パッケージオプション。標準ボディはベーシックパッケージとの同時装着が必要)です。主な内容はAMGスタイリングパッケージ(フロントスポイラー・サイド&リアスカート)、20インチAMGマルチスポークアルミホイールを装着したスタイリッシュなエクステリアが特徴となります。それではコンフィギュレーターを稼働してみましょう。
【Step01】モデル
S 400d 4MATIC ロング 1678万円
【Step02】 パッケージ/オプション
・AMGライン 99万8000円
・リアコンフォートパッケージ 125万円
・3Dコクピットディスプレイ 13万円
・ARヘッドアップディスプレイ 41万円
・Burmesterハイエンド4Dサラウンドサウンドシステム 85万円
【Step03】ボディカラー
ダイヤモンドホワイト 13万6000円
※オプシディアンブラック、ハイテックシルバーは無料
【Step04】ホイール
20インチAMGマルチスポークアルミホイール(AMGライン設定)
【Step05】 インテリア
内装色/シート素材(ナッパレザー)の選択
・ブラック/ブラック
・シエナブラウン/ブラック
・マキアートベージュ/マグマグレー
【Step06】 アクセサリー
おすすめパッケージを選択
・ドライブレコーダー(フロント)赤外線反射タイプ32GB 5万2500円
・ドライブレコーダー(リア)1万1000円
・フロアマットプレミアム 11万円
・USBアダプターケーブル(タイプC&A)2200円
・タッチスクリーン保護フィルム(コマンド用)5900円
※通常合計18万1350円が14万8500円となり3万2850円お得に
【Step07】サービスプログラム
メルセデスケア(無料)
【合計金額】
車両価格 2055万4000円(オプション合計363万8000円+13万6000円)
※諸経費 7万3450円
※減税額9万9000円を含む。上記価格はすべて消費税を含みます。
最新Sクラスを余すところなく存分に味わおうとすると、オプション総額がスゴイことに。この仕様でほぼ全部乗せ状態なのですが、ちなみに車重も80kg増加します。以下、ホームページ上に表示された支払い例です。
【支払い例】
合計金額 2062万7450円
※ウェルカムプラン(残価設定ローン)の支払い例
・頭金 413万7450円
・支払い回数 37回
・適用金利(実質年率)2.5%
・初回 7万7047円
・2回目以降7万6500円×35
・ボーナス月 50万9500円×6
・最終回支払額 1177万円
・分割払い手数料 109万1547円
・ローン支払金額 1758万1547円
・諸経費 7万3450円
頭金は別として、問題は3年後に待つ最終支払です。この金額は下取り保証額ではないのでご注意を。最安値で乗ろうと思えばディーゼルのスタンダードボディを選択するしかありませんが、サンルーフの装着さえベーシックパッケージのセットオプション扱いとなりコレが70万円します。
環境・安全・社会性と連呼しつつ、クルマって高くなったな~と感じます。世界を通じ取り組むべきはガリレオ扱いな二コラ・テスラが研究していたフリーエネルギーなのでは? と思ってしまいます。それはまた!
Text:Seiichi Norishige