17回の連載において最もアクセス多かったレッド・ウィングを再度ピックアップ!
明けましておめでとうございます。2021年も「靴魂(くつたま)」企画をよろしくお願い致します。
2020年9月にスタートして、すでに連載17回。年明けに無事 2500ポストにも到達し、皆さんに愛される企画に成長できたことに大変感謝しております。改めまして、ありがとうございます。
ちなみに、17回の連載の中で最もアクセス数が多かったのは「レッド・ウィング」! 数あるドレスシューズブランドたちをぶっちぎって 見事第1位に輝きました。動画企画でもとんでもない再生数を叩き出しており、確固たる地位と人気を獲得していることを確信した次第です。
ということで、18回めは皆さんが愛してやまないアメリカ発のワークブーツブランド「レッド・ウィング(RED WING)」を再度ピックアップします。
1905年、ドイツ人チャールズ・ベックマンが14人の仲間とともにアメリカ・ミネソタ州のレッドウィングシティという街で、小さなレンガ造りの工場「レッド・ウィング シュー カンパニー(Red Wing Shoe Company)」からスタート。
1912年にリリースしたファーマーに向けたモデル「ブラウンチーフ」シリーズが大ブレイクし、1920年代に開発したラバーに繊維を練り込んだグロ コードソールも高く評価され、ハンティングやスポーツに採用されていきます。
その後も、ロガーブーツやエンジニアブーツなど、専門職に対応するブーツが人気を集め、 "ワークブーツにおける定番"として世界中のファンに愛され続けています。
では、話をクルリンパと戻して、レッド・ウィングの素敵な投稿5選をご紹介していきましょう!
レッド・ウィングのアイリッシュセッター
6インチ クラシックモック「#8179」
6インチ クラシックプレーントゥ「#8160」
まずは @s_a_1978rwさんの投稿から。
「6インチ クラシックモック #8179」と、「6インチ クラシックプレーントゥ #8160」です。
ブラックのアッパーにホワイトのトラクショントレッドソールを履いた6インチのモックトゥは、1995年頃に藤原ヒロシさんがビブラムソールしかなかったブラックのモックトゥブーツをホワイトソールにカスタムして紹介したのをきっかけに一大ムーブメントに! その後、日本別注企画としてブラック・クローム・レザーを使ったモデル「#8179」が誕生し、裏原を中心にストリートで高い支持を得ました。
一方、プレーントゥの「#8160」は、1991年頃まで販売されていた「#8165」の復刻モデル。オイルドレザーではなく、表革をなめしたコレクティド グレインレザーを使用して、1998年頃にリリースされましたが、現在は環境問題の観点から製造中止に。残念…。
どちらも20数年選手で、だいぶ履き込まれていましたが、レッド・ウィング専門で修理を請け負うベックマン大阪の素晴らしい技術により、見違えるほどの姿に修復されています!
別の企画などでも紹介していますが、日本の修理技術の腕前は本当に素晴らしい! もともとタフな上に、信頼できるお直し屋さんがいてくれれば、鬼に金棒。これなら安心してガツガツ履けますね。
愛着が湧いた一足を手放さなくても良いし、サスティナブルな視点的にも良いことができているので、今後ますます注目が集まっていきそうです。
@s_a_1978rwさんも、あと20年 いや30年と愛用してあげてください!
レッド・ウィングのアイリッシュセッター
6インチ クラシックモック「#8855」
次にご紹介するのは、ドクターマーチンの回にも登場いただいた、@hiro_rs69さんの投稿です。
こちらは、1999年秋に別注で作られた日本限定販売モデル「#8855」です。
ヴェルバブーマーレザーという、独特の光沢と強度を持った特殊なフルグレインレザーをブラウンチーフに仕上げているんですが、かなり古い時代(1919年頃)のレッド・ウィングの革とカラーを再現しているらしいです。
こちらもリリースから20年以上経っていますが、それほど傷みは見られませんし、ソール交換をなさっており、イイ状態をキープしてますねぇ。
トラクショントレッドソール(クレープソール)も素敵ですが、味の出たブラウンチーフには今のソールが抜群にマッチ! これからもメンテナンスと修理をしながら長く愛してあげてください。
レッドウィングのペコス「#8168」
続いては、前回のレッド・ウィングの回でたくさんのモデルを披露してくださったブーツ愛好家の @pasao_lifeさん。
今回は、1959年にレッド・ウィング社が商標登録したため、本来はレッド・ウィングだけが名乗れる「ペコスブーツ」です。
17歳のときに手に入れ、まもなく28年めを迎えるそうですが、スエードなので多少の毛羽立ちは見られるものの、28年選手とは思えません…。しかも10代〜20代前半の多感な時期に最も登板回数が多かったというのに……。
メンテナンスとお手入れの賜物であると思いますが、素晴らしすぎます!
そして、こちらのペコスもトラクショントレッドソール(クレープソール)を脱ぎ、新しい表情に。ヒールもあって、めちゃくちゃ渋く、大人っぽい一足に仕上がっています!
28年め以降も大いに可愛がってあげてください。そしてまたポストしてくださったら嬉しいです。
レッド・ウィングのミルワン ブルーチャー オックスフォード「#9087」
アイリッシュセッター オックスフォード「#9894」
続いて紹介するのは、@masayoshi_1986さんの投稿です。
米軍にてオフィサーシューズ用に開発された木型「ミルワン(Mil-1)」ラストを用いて作られた、アメリカの正統派オックスフォードが、「ミルワン ブルーチャー オックスフォード #9087」。
そして、レッド・ウィングを代表する6インチブーツ「#875」などが発売された1954年に、同時に発売されたオックスフォード(短靴)が「#895」で、それを茶芯のブラックレザーにアレンジして復刻させたのが「アイリッシュセッター オックスフォード #9894」です。
靴とアメカジを愛する@masayoshi_1986さんは、どちらも綺麗にメンテナンスされていますね。
職人が紐一本一本を丁寧に手作業で蝋付け加工している、紗乃織靴紐(さのはたくつひも)に替えたり、天然ミンクオイル、蜜ろう、パインピッチ(松ヤニ)をブレンドし、100%天然素材でつくられた保革オイル「オールナチュラル・レザーコンディショナー」を塗り込んだり、靴に対する愛情が投稿からも伝わってきます。
残念ながら、「#9894」は廃番となってしまうようですが、上記の方々の修理などを見ている限り、丁寧にメンテナンスし、修理をすれば20年以上は軽くキープできると思いますので、精一杯愛でてあげてください! そして味が出た頃また紹介しださったら幸いです。廃番
レッド・ウィングのベックマン「#4557」
ブルックス ブラザーズ別注
最後は、@brother_kobaさんの投稿です。
アメリカン トラッドを牽引するブルックス ブラザーズが別注した「ベックマン」。
創業時より存在する6インチのラウンドトゥブーツをベースに、その時代に合わせた素材とテイストをミックスさせて作られている「ベックマン」は、創業者チャールズ・ベックマンにちなんで名付けられているのは有名なお話。
そんなベックマンを通常のフェザーストーンからシボのある"ブラック バイソン"レザーに変更し、耐油性に優れた"ニトリル コルク ソール"を採用したのが、今回の別注モデル「#4557」。
シボ革に変わるだけで だいぶ表情が異なりますね。これが履き込まれ、手入れをすることでどんな風合いに変化を遂げるのか、とても楽しみ。ぜひ経年変化した姿を披露してください。それまでしっかり#靴魂を続けられるよう精進しますので。
あらためて皆さんの投稿を見て、レッド・ウィングに人気があり、アクセストップになる理由が分かった気がします。20年以上履き続けても壊れないタフさ、そして少しの手入れと修理をすれば、復活してくれる回復力。もちろん日々のケア、そして信頼できる修理屋さんは必要ですが、手をかけた以上の結果が返ってくるのは嬉しいし、いまの時代感にも合ってるんだと思います。やっぱりイイ靴だ、レッド・ウィング!
それでは、本日はここまで。是非これからも ドレスシューズに限らず、ブーツやスニーカーなどなど、みなさんの愛用靴を「#靴魂」を付けて たくさんポストしてください! 新たな目標は、#服魂に抜かれず、#腕時計魂に追いつくことです!!
ちなみにですが、会員登録して頂けるとコメントを書き込むことができますので、#靴魂に対するご意見や感想、「オレはココの靴が好きだー」「こんな切り口で靴が見てみたい」などなど奮ってコメントしてください。それから、インスタグラムの #靴魂(くつたま)を介して、皆さんが交流してくれたら、こんなに嬉しいことはありません。
投稿に関してですが、撮影の仕方は自由。靴のみ、履いている足元、その靴を中心としたコーディネートなどなど、靴が写っていれば何でもOKです。ぜひご自慢の一足をインスタグラムに投稿してください。もしかすると あなたの投稿を取り上げるかもしれません。
それでは次回の「あなたの靴、見せてください」もお楽しみに!!
Edit:Ryutaro Yanaka