ヒョンビンの「まなざし力」をオジさんが手に入れるには？

「目からはちみつが落ちるよう」。それがヒョンビン

前回のコラムで、アラフォーたちの目指すべき目ヂカラはヒョンビンである、ということはよくご理解いただけたと思う。

ではいったいどうすれば、ヒョンビンのような目ヂカラを手に入れることができるのか。

僕が研究した、たった２ステップでほぼヒョンビンのまなざし力になれる方法はこうだ。

① 目のケアをする
② 眉をシュッとさせる

この２ステップであなたのヒョンビンポテンシャルはMAXまで引き上げられるはずだ。

もう一度ヒョンビンの目もとをアップで見てみよう。

見てほしい。

この押すとムニュっと水が出てきそうな瑞々しい目もと。そして、太いけど濃くはない毛髪感のある眉。上にあがっているわけでも下さがりなわけでもない直線的な眉ライン。

キリッともグワッとも違うシュッとしたイメージの眉はなんとも今っぽいではないか。

さて、目指すべき方向性は定まった。

ここまできたらあとは各自好きな方法でやってみて！　で全然よいのだが、参考までに僕がどんなアイテムを使って、どのようにヒョンビンに寄せてみたかをレポートするので最後までぜひ読んでほしい。

ご存じのとおり、韓国男性の美容意識は日本よりもずっと高い。そのため、ヒョンビンのヒミツをあばくには韓国の美容事情に精通している人に聞くのが一番だ。

そう考えた僕はあらゆるコネを使って、韓国在住のビューティ系インフルエンサー＆ユーチューバーのLISAさんへの取材に成功した。

ビューティ系インフルエンサー＆ユーチューバー。10年近くコスメの体験レビューを続けているため、蓄積されたコスメ知識は歩くVOCE（日本の有名美容雑誌）と言っても過言ではない。日本語専攻で日本語もペラペラ。そして美肌＆美人です‼

キックの秀：ヒョンビンの目ヂカラにすっかりやられてしまったのですが、韓国でもヒョンビンは人気なのでしょうか

LISAさん：ヒョンビンの眼差しは、韓国では「目からハチミツが落ちるようだ」と言われています。

まなざしが見つめている相手のことを本当に愛しているんじゃないかと感じさせるほどスイートだからです。大事なのは、普段のまなざしは強い自信を感じさせるかっこ良さがあり、いざ愛する人を見つめるときにスイートになること。このギャップに女性たちはみんな心を掴まれているんです」

これは金言である。
普段は男性らしく、いざというときに甘くなる。そのギャップが大事ということだ。

なるほど、しかし問題発生だ。

僕の眉は「ハ」の字型で普段から自信なさげである。

そのうえ、最近は眉毛が薄くなってきたのか、ますます目ヂカラを失っている（涙）。

LISAさん：ヒョンビンも眉の毛は濃いほうではありませんから、たぶん大丈夫です（笑）。ではまずは眉の整え方からレクチャーしますね。

ヒョンビンの眉の形は直線的で太さがあり、眉尻に向かうほどやや太くなっていますね。

キック：眉尻に向かって下がって、毛も薄くなっている僕とは対照的ですね。（ちなみに僕の眉の下にはうぶ毛があって途中から毛流れがふた手に分かれてもいる）

LISAさん：韓国の男性は眉毛を「自然に」整えることを好むんですよ。なので、もともとの形を最大限に生かしながら、自然にヒョンビンに近づけましょう。キックさんの場合、眉下のみを剃るぐらいでいいと思います。

キック：なるほど。僕は今まで眉を剃ったことがないのですが、ここはヒョンビンに近づくため！ 思い切ってやってみます。

LISAさん：とても便利なアイテムがありますよ！　パナソニックの眉シェーバーです。これはとても扱いやすく韓国男性のなかでも人気なんですよ！

バリカンのような原理で刃が肌を傷つけづらく、初心者でも失敗が少なそう。LISAさんによると、このパナソニックのやつは、韓国のユーチューブチャンネルでもかなりたくさんオススメされているんだとか。

キック：なんと！　ではこれでやってみますね。

……。

……。

……。

LISAさん：（震える手で何度も眉の下の部分を剃ろうとしてはためらう僕を見かねて）はじめは剃らなくてもいいかもしれません（笑）。まずはアイブロウペンシルで足りない部分を少しだけ補うところから始めるのはどうでしょうか。

LISAさんおすすめのアイブロウペンシルは韓国コスメのCLIO。

芯部分が六角形になっていて、毛を一本一本描きたいときはペン先を使って細く、全体的にぼかしたいときは広い面を使って自在にイメージした眉を描ける。自然な色合いでやった感が出ないのも◎。

LISAさん：眉毛が薄かったり、毛が少ない場合は、グレーのアイブロウペンシルで軽く塗って、元の眉毛よりも濃く、太く見えるようにするといいと思います。ヒョンビンのようなナチュラルさを演出するため、鏡に近すぎず、少し離れて顔全体を見ながら描けば、眉だけがすごく濃くなる心配もありません。

LISAさんの指示どおり、鏡からやや離れて眉をヒョンビン化した福田をご覧いただこう。

【BEFORE】　光を受けると消え入りそうな薄めの眉

【AFTER】存在感の薄い眉尻をメインにアイブロウペンシルで描いてみた。集中して鏡に近づきすぎたため、思った以上に眉が濃くなり目の印象が強くなったような。

いかがだろうか。
アイブロウパウダーでちょっと眉を濃く、真っ直ぐ目にしただけで、僕の40年近い人生で初めて目ヂカラを宿すことができた気がする。

正直、ちょっと描きすぎてしまった感は否めないが、少なくとも眉を整えることで目ヂカラが全然変わってくることはお分かりいただけたと思う。

しかし、である。
なにかが足りない……。

そう！
前回のコラムで言及した目のしょぼくれ感がそのままである。

キック：LISAさん、何度もすいません。眉はなんとかなったのですが、ヒョンビンのような目の清潔感がなくて、どちらかというとくたびれた生活感が漂っているというか。

LISAさん：目の清潔感はとても大事です。韓国ではホットタオルで目をあたためて綿棒でまぶたをマッサージすることが流行っているんですよ！（イラスト参照）

目の疲れと一緒にまぶたのむくみが取れ、すっきり清潔感のある印象になれますよ。

花粉でかゆくて目をゴシゴシすることはあっても、疲れをとるためにやさしく目のまわりをケアするなんて発想をお持ちのジェントルマンはそうはいないのではないだろうか。しかし、ヒョンビンは（おそらく）やっている！

 

思うに、笑いジワが出てきたり、年齢を重ねた目が悪いわけではもちろんない。それどころかセクシーですらある。しかし、おまわりさんが思わず職質したくなるような、よどんだ目はいけない。

よくよく考えたら、ジムなどで筋トレをしたあとはサプリやプロテインで回復に努めるのに、毎日の仕事で酷使した目のアフターケアをしない、というのもおかしな話である。

ヒョンビンの目ヂカラおさらい

LISAさんにヒョンビンの魅力についてしつこく聞いてまわった結果をまとめよう。
しつこく聞いたわりに、やることはたった２つだ。

まず、なによりも目の清潔感。

くたびれた目からは、くたびれた目ヂカラしか出ないと心得えよう。身体の筋力と同様、目の体力も年齢とともに落ちている。デスクワークなどで使った分、ホットタオルやめぐリズムでしっかりアフターケアをしてあげよう。

せっかく清潔感あるファッションできめても、目がよどんでいたら台無しである。

次に、眉の形である。

目の大きさが実際に小さくなっていることは世界のSKｰⅡさんが証明してくれたが、同様に眉が薄くなったな、と感じる人もいるだろう。ほかならぬ僕も眉は年々薄くなってきているように感じる。

今まで眉を整えたことがない、という諸君も、ここは私と一緒に一念発起して眉問題にとりかかろう。もしかしたら、大人の男こそ、眉の身だしなみは必修科目なのかもしれない。

ヒョンビンの眉は、直線的で眉尻に向かってやや上にあげる。けっして濃く、太く、力強くすればいいわけではない。むしろ適度な濃さで眉尻に向かって落ちないくらいの感覚で整えよう。眉のラインに変なアーチがなく、直線的に「シュッ」とした感じになっていればＯＫだ。

今回、僕も初めて使ったがアイブロウペンシルは全然やった感がなく、自然に使える。

以上、
① 目のケアをして、②眉をシュッとさせる
のたった２ステップで、あなたの目は確実にヒョンビンに近づく。

これから冬に向かってあなたもヒョンビンのように「目からはちみつがこぼれるような」甘い目ヂカラで愛する人たちを溶かしていただきたい。

なお、目ヂカラを甘くする方法についてはとっておきの方法があるので後日レポートする。

Text : Hideyoshi Fukuda
Edit：Yukari Tachihara

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