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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
FASHION 干場の「エロサバ」

セクシーなシシリー男へのオマージュを込めて

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愛するイタリアと、コロナ後の世界に想いを馳せて

新型コロナウイルスの世界的流行に伴い、先行きが不透明な状態が続いています。何よりもまず、亡くなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、こうした状況下で今なお最前線で対応にあたっている医療機関や行政の方々、そして日々の生活インフラを支えてくださっているすべての方々たちに感謝と敬意を表したいと思います。

そんななかでの更新とはなりますが、今回は、僕の大好きなイタリアに祈りを捧げる夏スタイルです。

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アイテム

シャツ/アルコディオ
パンツ/ドルチェ&ガッバーナ
ベルト/ディースクエアード
時計/ブライトリング
リング/フィクサー
サングラス/レイバン
靴/WH

コロナの影響は、ファッション業界でも甚大です。6〜7月に開催予定だったアパレル見本市やランウェイショーなどの各種イベントは軒並み中止や延期が決定。欧州における“激震地”となったイタリアでも、ピッティ・イマージネ・ウオモ、ミラノ・メンズ・ファッションが、同様の判断を下しています。

6〜7月のイタリアといえば、心地良い気候で過ごしやすく、この時期の出張は僕にとって毎年の大きな楽しみ。今年はそれがなくなり、やや意気消沈ぎみですが……。今は現地で奮闘しているファッション関係者の方々と笑顔で再会できる日を願い、自分ができることを精一杯やっていくしかありませんね。

今回は、そんな僕の大好きなイタリアに想いを馳せて、次の出張のときにしようと考えていたコーディネイトをご紹介します。題して、イタリア男の典型的夏スタイル。そのまんまではありますが(苦笑) ドルチェ&ガッバーナの広告キャンペーンに登場するような南イタリアの濃い男性像と言えば わかりやすいでしょうか。

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そう、イメージはシチリアの男臭い雰囲気です(そんなわけで、久しぶりにティアドロップの源流であるレイバンの「アビエーター」をかけてみました)。

実はここ数年、モノトーンのスタイルを突き詰めたいと思い、去年の夏のピッティ会期中、ずっとモノトーンの服だけで過ごす実験を行ったんです。ここまでベーシックな組み合わせは今までやってこなかったので、結構手強いのですが、楽しみながら試行錯誤しています。

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で、このスタイルはそうした日々のなかで思いついたもの。シンプルなデザインで、色を使わないという制約があるなかで、どこまで今っぽく、かつ自分らしさを出せるのかに挑戦してみました。

白シャツは、イタリアの高級シャツの伝統を引き継ぎながらも、驚きの低価格を実現しているアルコディオの一枚です。僕はいつも言っている通り、日常使いの白シャツやTシャツは、お金をかけず、品質と価格のバランスを重視して選ぶのがポリシー。汚れたり、くたびれたりしたらすぐに買い換えるほうが、コストパフォーマンスが良いと思うんです。

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一方のパンツは、ドルチェ&ガッバーナのもの。最近ヘビロテで愛用していたニール バレットのパンツに替わる一本を探していたところ、今年初めにミラノの直営店で見つけて、即購入しました。

キャロットパンツほどではありませんが、ワタリ部分に余裕があり、裾幅が細いところが新鮮に映ったんです。コインポケット付きで、2プリーツというディテールも惹かれた部分。これをアンクル丈にして合わせるのが今年らしいと思います。

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あと、アメカジ風のヴィンテージテイストのベルトや、シルバービットをあしらったモカシンを加えたのもポイント。今の時代にアップデートした、90年代スタイルを意識してみました。

さらに完成度を上げるなら、日焼けした肌は絶対と言いたいところですが、外出自粛が続くなか、今はさすがに厳しいですよね……。自由に出歩けるようになったら、すぐに太陽をいっぱいに浴びて、小麦色の肌を手に入れたいと思います。

そうしたらシャツのボタンはもうひとつ開けて、金のネックレスを少し覗かせるのも色気があっていいかも。シャツの下にタンクトップを着て、海辺を歩くのもいいなあ、と妄想は果てしなく膨らみます。

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ところで、ファッション界の巨匠ジョルジオ・アルマーニさんは、先日の米『WWD』への公開書簡で、ファッション業界のスケジュールが現在のように目まぐるしくなった原因として、ラグジュアリーブランドがファストファッションと同様の手法を取り入れていことに言及し、「今回の危機は、業界の現状を一度リセットしてスローダウンするための貴重な機会である」と述べています。また「オーセンティシティー(偽りがなく、信頼できる本物であること)の価値も、この機会に取り戻したい」とも。

確かに、アフターコロナの世界で大切なのは、アルマーニさんが追求してきたようなタイムレスなエレガンスであり、長く着られる服を選ぶことになるのは間違いないでしょう。

ベーシックな服主体に提案してきたこの連載も、今後さらに皆さんのお役に立てるように、そうした視点に磨きをかけたいと考えています。

今回のコロナショックは、世の中の価値観を一変させ、もう元の状態に戻ることはないかもしれません。でも、僕がここまで歩んでこられたのは、ファッションの力に背中を押され、いつも勇気づけられてきたから。

だから、僕はこれからも信じ続けたいと思います。ファッションは人の心を豊かにする、人生になくてはならないものだと……。

いち早くコロナが収束することを願い、 #STAYHOME  #お家にいよう


今回のスタイルのキモは……。

●白シャツは、コスパ重視で選ぶのが基本。
●パンツのテーパードシルエットが今年らしさの決め手。
●90年代の要素をちりばめつつ、現代的にアップデート。
●外出自粛が解けたら、日焼けしに行きたい。
●でも、いまはお家にいよう。


Photo: Ikuo Kubota (OWL)

Styling&Model:Yoshimasa Hoshiba


6冊目の書籍が発売しています。洋服から、ジュエリー、腕時計、ライフスタイルまで。僕が日頃から愛する大人の男女におすすめしたいブランドの逸品について書いています。読んでない方はぜひ!

干場義雅が愛する
「究極のブランド100+5」(日本文芸社)

5冊目は、1冊目の書籍の内容を改稿し、本質的な服装術を知らない新社会人から肩書きを持つ大人まで使える身に纏う処世術について書いています。読んでない方はぜひ!

世界のビジネスエリートは知っている
「お洒落の本質」(集英社文庫)

4冊目の本では、女性のエロサバなスタイルについてまとめています。女性はもちろん、男性が読んでも面白いのでぜひ。奥様にもすすめてくださいね。

干場義雅が語る

「女性のお洒落」
(ディスカバートゥエンティワン)

3冊目の書籍は、難しいとされる大人のカジュアルスタイルについて書いています。読んでいない方はぜひ!

干場義雅が教える

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普通に見えて、なぜか人を惹きつける男の共通点について書いています。読んでいない方はぜひ!

一流に学ぶ

「色気と着こなし」
(宝島社)

1冊目は、スーツの着こなし術から世界の一流品選びまで、基本的なことやお洒落の本質について書いています。読んでいない方はぜひ!

世界のエリートなら誰でも知っている

「お洒落の本質」
(PHP出版)

【エロサバ】-Hoshipedia

「エロサバ」とは、エロいコンサバの略で、干場の哲学により生まれた造語。シンプルでベーシック、コンサバティブな洋服を着ているのに、なぜかエロく見えるスタイルのこと。例えば喪服の女性。成熟した大人の女性が喪服を着ていて、メイクもナチュラルで抑制しているのに、不思議と色っぽく見えるスタイル。例えば、普通の白いシャツを着ているのにも関わらず、胸元のボタンの開け方や袖口のまくり方でSEXYに見えるスタイル。粗悪な素材でデザインが変わっているシャツでは駄目。上質な素材でベーシックなシャツだからこそ、崩して着こなしても上品さが保てるのです。男性で例えるなら、仕立てられたグレーの無地のスーツを着て、上質な白シャツに黒の無地のネクタイのような極めてコンサバティブなスタイルをしているのに、内側から大人の色気が香るスタイルのこと。



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