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若かりし青年があっという間に中年となっているように、かつては高嶺の花だったピッカピカの新車も気がつけば中古車に。あの時は高くて買えなかったけど、今ならイケるかも!? な妄想を抱く二人の中年、中古車野郎Aチームが読者の皆さんに代わってとっておきのクルマを探す企画です

今回はコメント欄に書き込んでいただいたリクエストにお応えして『ビートル』を取り上げることに。一口にビートルといっても3世代ありますが、「多分、空冷でしょ」という思い込みのもとに探索。もし水冷がご希望だったらゴメンナサイです。

空冷エンジンを搭載した初代ビートルは1938年に誕生。正式には『フォルクスワーゲン・タイプ1』といいます。

時のドイツ政府の国民車構想によりポルシェ博士が設計。誰もが買える低価格で低燃費、100km/hの巡航速度、ドイツは冬が厳しいので青空駐車してても早朝に一発始動可能な空冷エンジンを採用する、というのがザックリした要求性能でした。母国ドイツでは1978年まで生産。ノックダウン生産するメキシコでは2003年まで生きながらえました。

空冷ビートルはポルシェ911のようにエンジンをリアに搭載します。エンジン型式は水平対向4気筒で、1.2,、1.3、1.6リッターと排気量を拡大。デビューは戦前ですが、いざ大量生産へという段階で第2次世界大戦が勃発し中断。本格的に生産され誰もが買えるようになったのは戦後のことです。

このビートルは比較的低価格で買える輸入車であり、かつ、アメリカで流行した影響から日本でも人気者に。1970〜1980年代にはファッション的にもワカモノに支持され、ひと時代を築きました。しかし、流行は長く続きません。バブル期にはその勢いも陰り、そして、泡がはかなく消えるように専門店も減少。現在に至ります。

お邪魔した『ガレージタイプ1』はビートルのみならず、タイプ2であるVWバス、様々なボディタイプをもつタイプ3、流麗なカルマンギアを含み、空冷VW一筋に35年のキャリアをもちます。

代表の斎藤さんは、様々な輸入車を扱うガレージのメカニックとして修業し独立・開業。現メカニックの小林さんは同店に20年以上在籍。しかも、板金塗装まで自身でこなすマルチプレイヤーです。

中年3人を乗せた1966年式ビートルは、空冷独特のエキゾーストノートを発しながらグイグイ車体を加速させます。なぜか心地いい空間に後席のオギーは無口に。前席二人は表情が緩みます。

2020年早春を空冷ビートルが駆け抜けます。

Text:Seiichi Norishige(中年B)
Video:Akira Sekizawa

【車両に関する問い合わせ】
ガレージタイプワン
東京都八王子市石川町2579
TEL: 042-644-0327
Instagram:@garagetypeone
YouTubeチャンネル:Garage TypeOne



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