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EC専売ブランドの一日限定“ショールーミングストア”をレポート

2019.12.16 2019.12.16
2019.12.16

インターネットのECショップで服を買うことが一般化して、いつでもどこでも欲しいモノを検索して、スピーディーに購入することができるようになった一方、「やはり実際に商品を見たい、試着したい」という声も依然多く聞こえてくる。

そんなリクエストに応えるのが、商品を見てからインターネットで購入するというEC時代特有の消費者行動の一つ“ショールーミング”だ。干場の気絶ブログ「毎日着たいTシャツ」でフォルツァーにはおなじみのブランド「+CLOTHET(クロスクローゼット)」が、11月30日(土)に一日限定のショールーミングストアを開催した。


干場編集長の、いわゆる“気絶”Tシャツ。長袖のモックネックは、今すぐ使えそう!
素材の良さを伝えるためには、やはり百聞は一見にしかず

ネットで「ショールーミング」を検索すると、リアル店舗をショールーム代わりに使って、商品を見て触って確認して、家に帰ってから安く買えるオンラインショップを探して購入することとあるが、家電やインテリア、生活雑貨などはこれに該当するだろう。逆に、購入したい商品の情報をネットで調べてから、リアル店舗で購入するという購買行動を「ウェブルーミング」といい、ショールーミングとは真逆の消費行動を表す。

リアル店舗を持たずECサイトのみで販売するブランド「クロスクローゼット」が行うショールーミングはもっとストレートに、商品を見て触って試着して、パンツの丈詰めなどの採寸も行ってアドバイスするというもの。ただ、その場で購入することはできず、帰宅して購入してもらうという。

ブランド責任者の岡田敏雄さんは、「ブランド運営面では、無店舗というコスト面のメリットは大きいですが、サイトのお問い合わせメールでは、実際に商品を見たいというメッセージを多くいただきます。実際、クロスクローゼットは素材の良さをアピールしているブランドなので、出合いの場は設けたい。ネットでは素材の手触りは伝わらないので、こちら側でも、“最後の一押し”にもどかしさを感じているのも事実です」と語る。


クロスクローゼットの岡田敏雄さん。手前にある2020年春夏の秘密アイテムの説明は後半で!
ブランドのコンセプトをストレートに伝える場としてのショールーミング

──土曜の昼間ですが、続々と男性が商品を見に来ますね。

岡田 お客様に話しかけると、ネットで服を買わないという方が半分ぐらいいますね。その反面、干場さんのように、着丈の1~2cmにこだわっている洋服が好きな男性も多くて、「良い服なら買いたい」という気持ちがこちらに伝わってきます。

──クロスクローゼットは、「世界中の素晴らしい生地(CLOTH)をあなたのクローゼット(CLOSET)に届けたい」ということをコンセプトに据えていますが、素材の良さはネットではなかなか伝えづらいのも事実です。

岡田 商品に触れる機会を設ければ必ず気に入ってもらえる自信はあります。お客様からも「商品が届いて触れてみて驚いた」とか「思っていたより良かった」という声もいただいています。素材の良さは実際に触ったときの喜びが大きいので、クロスクローゼットはリピーター率が高いのも特徴です。

──フォルツァの読者には、「干場編集長のTシャツ」でお馴染みです。

岡田 今回のショールーミングストアでも展示していますが、干場義雅さんには上品な生地感が特徴の「スビンプラチナム」を使ったTシャツと、こだわりが凝縮した白シャツの監修をしていただいています。

──スビンプラチナムのTシャツは希少原料を使っているので、入荷待ちの状態だとか。

岡田 綿花の繊維の長さが35mm以上の超長綿「スビン」の中でも特に最高品質を誇る“ファーストピック(初摘み)”のみを糸にしたスビンプラチナムを採用していて、レギュラーシルエットとビッグシルエット、さらにモックネックの長袖も揃いました。干場さん曰く「長い年月に渡って継続販売しながらマイナーチェンジを繰り返していくポルシェのような商品にしよう」という思いがこもったTシャツで、厳選した素材は、日本酒でいう“大吟醸”です。

──なるほど、大吟醸Tシャツなんですね。

岡田 立体感と着心地にこだわり抜いた大人のTシャツで、「ドレスアイテムにきれいに決まるTシャツ」がコンセプトです。着用するとしっとりとしたぬめり感を感じますが、これはコットンが持つ油脂分が残っているからです。袖は後付けで、上に着るジャケットの袖や肩とフィットするように前振りで仕立てています。

3人の実力派テーラーが手がける、上質で快適な普段着

──Tシャツの他にも袖を通してみたいジャケットやシャツが多いですね。

岡田 クロスクローゼットは、ジャケットは吉田泰輔さん、シャツは南祐太さん、トラウザーズは五十嵐徹さんの3人のテーラーが監修し、着心地に直結する素材をモダンなシルエットと快適な着用感に仕上げています。

──おっ、これは「REDA ACTIVE」を使ったパーカーですね。

岡田 イタリア北部のビエラ地区にあり毛織産業でトップを争うメーカーREDA(レダ)社のスーパー120’sウール裏毛を使っています。かさばらずレイヤードで着られるように、より機能性に特化した最新ウールでドレッシーに仕上げています。裏面のマイクロパイルの肌ざわりの良さにほれ込んだ素材で、生地の値段だけで1着数万円するような高級素材ですが、DtoCの我々だからこそ商品化が実現出来ました。

──こっちは、「ソロテックス」を使ったジャケットとパンツです。

岡田 ナイロン100%のような光沢感が特徴ですが、ソフトな風合い、ストレッチ性、形態回復性、発色の良さ、ソフトなクッション性、高い調和性、環境負荷の軽減という7つの機能性を持った、現代感覚にフィットするサスティナブル素材です。テーラーが監修することでシャープなシルエットに見えるのも好評です。

──ジャージージャケットも着やすそうですね。

岡田 世界にわずか7台しかない編み機「バランサーキュラー」で編み立てたジャージージャケットです。ジャケット専属テーラー吉田泰輔さんが監修し、ニットの特性である軽さやしなやかさ、快適さも備えつつ、上品なルックスを実現しました。

2020年春夏コレクションでは、さらに進化形素材が登場

──展示されている商品を見ると、軽くて、シワにならず、メンテナンスフリーという現代のビジカジスタイルにぴったりなアイテムが多いですね。

岡田 ビジカジスタイルは「楽な格好をしたいし、きちんと見られたい」というものですが、干場さんが愛用されているTシャツなどはまさにジャケットの下に着るインナーとして最適です。クロスクローゼットはインド、イタリア、中国、日本などの生地生産国を熟知し、真面目なモノ作りをしているので、着用すると必ず気に入っていただけるはずです。

──もうすぐ次の春夏シーズンがスタートしますが、素材の目玉はありますか。

岡田 春夏向きの素材のシアサッカーはコットンが主流ですが、クロスクローゼットではウールのシアサッカーを使います。

──ウールのシアサッカーは珍しいですね。

岡田 コットンに比べて上質感があり、ウール×ポリエステルなので、クラシックに見えて家庭洗いもできる機能性も備えます。また、ウール100%のスーパー140’sのナチュラルストレッチジャケットもラインナップしますので、ぜひサイトをご覧ください。


クロスクローゼット
https://crossclothet.jp/

Photo:Riki Kashiwabara

Text:Makoto Kajii

Author profile

梶井 誠
梶井 誠
Kajii Makoto

今はなき講談社のメンズファッション雑誌『Checkmate(チェックメイト)』編集部のファッション班を経てフリーランス。セレクトショップのカタログやメンズ雑誌のファッションページの取材・原稿を担当。SKE48箱推し、フィロのス・奥津マリリ推し、ジュビロ磐田サポーター。1961年福井県出身。©Seo Hiroshi

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