FASHION ― 赤峰塾!間違いだらけの洋服選び

ドクトルの大阪探訪「服には味がある~結局、服は着てみてナンボ」

2019.11.27 2019.11.27
2019.11.27
ジェントルマン道を極めるドクトル赤峰とファッション界のレジェンドたちが、イマドキファッションの風潮やヤワな着こなし、ガッカリスタイルなどをスパッと一刀両断! 男として、あるいは女として、「清く、正しく、美しく」生きるために必要な服装術や、服を着ることの意味・意義をストレートに語り尽くします。

こんにちは、赤峰幸生です。『AKAMINE Royal Line』の仕立てをお願いしている大阪の有限会社I.J.I unitの代表、井地八朗さんとは一緒にイタリアやイギリスを回った仲で、洋服作りの本場に足繁く通って吸収した蓄積がカタチになっていて、僕を越えた仕事をしています。良い服は着てみてナンボ、美味しい料理は食べてみてナンボ――井地さんとはお互いにわかり合っているから、いちいち言う必要がありません。

『AKAMINE Royal Line』は、良い意味で緩さのある大人の服

井地 自分は今56歳で、赤峰さんと初めてお会いしたのは30歳を越えた頃。当時、この業界には何人か重鎮がいらっしゃいましたが、「自分もそうなりたい」と目指す先輩の一人が赤峰さんで、ものすごく影響を受けています。服の着こなしが流行りを超越していて、お会いしたときにじっと見てしまいます。今自分が赤峰さんを見て感じるものは、教科書では書き尽くせないので、なんとか他の人にも残していきたいなと思いますね。

赤峰 『AKAMINE Royal Line』はおかげさまで去年の1.5~1.8倍のオーダーをいただいています。良い味を出した服というのは料理と同じで手間とヒマがかかる。「効率が悪い」というのは悪いことのようですが、手間とヒマをかけた中に良いモノが出来上がります。規格品でいいなら、プラスチックのタッパウェアと変わらないんですよ。

井地 『AKAMINE Royal Line』はまさに赤峰さんが好きなスタイルで、ボディの枠組み自体が「オトナの服」というか、適度なゆとりがあって、良い意味で緩さがある大人の服。それを求めてこられる方が増えているのでしょう。

赤峰 自分は10年、15年と着続けて、「これ、俺の宝だよ」、「絶対手放さない」という一着を作りたい。それは井地さんもまったく同じ考えなんですよ。

井地 手間とヒマをかけていない商品は、時間が経てば決定的な差が出ます。

赤峰 井地さんとは楽器で音を合わせる合奏の気分に近いよね。

井地 この仕事をしていて一番の喜びは、うちはOEM生産もしているのですが、バイヤーさんと商談して「こういう感じの新しいモデルを作りたい」と言われて、ファーストサンプルを作って持っていくと、「あ、こんな感じです」と言われたときがうれしい。言葉を形に的確に表現できるのが一番の仕事です。

赤峰 量販は画一的なものを大量に作るから中国に縫製を取られて、日本の国内工場は厳しいんですよ。チャップリンの映画の『モダンタイムス』と同じ。

テーラードの服は楽しんで着ないと意味がない

井地 今の日本のファッション状況を見ていると、「洋服は安くて当たり前」にしてしまっている業界が一番ダメですね。自ら首を絞めているし、お客さんも「これでいいか」という間に合わせで買っている。テーラードのスーツは、一日のうちで一番長い時間着ているものです。それを「間に合わせでいいんですか?」と思います。

赤峰 洋服に限らず、作り手たちはオーバーマーケット、オーバープロダクトと言いながら、よもや自分たちが窮地に陥るとは思っていない。でも、大きな波はそこまで来ていますよ。ピラミッドの真ん中の大きい部分を支えていた中間大衆層がずど~んと陥没して、今後はその両端しか残らない。片や手軽なネット消費で、片や最も非効率な手間ヒマかけたもの。来年のオリンピック後は大変ですよ。

井地 本当にそうですね。そういう変化は肌で感じます。

赤峰 私たちはその手間ヒマかけたものをさらに高めていく努力が必要で、満足を得られる商品作り、本当の意味でお客さんと向き合う接客、そして若い人への継承も大事。

井地 自分もそう思います。こういう洋服作りは効率は悪いし、決して安くないので、テーラードの服は楽しんで着ないと。ビジネスのカジュアル化は時代の流れなのでいいと思いますが、ネクタイを疎外するのではなく、男の服は飾るものが少ないので、スカーフのように遊びでネクタイを締めてもいいと思います。

赤峰 テーラードはネクタイのありなしではなく、「心の持ち方」ですよ。ネクタイは大剣・小剣というぐらいで、脇差しを挿した武士のように自分の姿勢を正すのに近いものがある。

井地 赤峰さんと話をしていると、出会った頃と言葉は変わっていますが、話されている内容はまったくブレがない。トラディショナルでクラシックなところは目指す高い頂上で、カッコいいなと思います。

赤峰 「自分の身体に合う服を着たい」と思うのは当たり前のこと。そういう人たちを私たちがしっかり支えて、パス回しを続けることがクラシックなんですよ。

有限会社I.J.I unit
https://jizi.co.jp/company/

AKAMINE Royal Line
スーツ:価格16万円~22万円(納期2.5ヵ月ほど)
ジャケット:価格12~15万円(納期同上)
シャツ:価格3.5万円(納期1ヵ月ほど)※スイスのアルモ170番手生地
コート:19~23万円(納期2.5ヵ月ほど)
トラウザース:7万円~9万円(納期1.5ヵ月ほど)

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ジャパン・ジャントルマンズ・ラウンジ
http://j-gentlemanslounge.com

Photo:Shimpei Suzuki
Text:Makoto Kajii

Author profile

梶井 誠
梶井 誠
Kajii Makoto

今はなき講談社のメンズファッション雑誌『Checkmate(チェックメイト)』編集部のファッション班を経てフリーランス。セレクトショップのカタログやメンズ雑誌のファッションページの取材・原稿を担当。SKE48箱推し、フィロのス・奥津マリリ推し、ジュビロ磐田サポーター。1961年福井県出身。©Seo Hiroshi

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赤峰幸生

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