フェラーリ初、FFでも走れます！（条件付き）
2019年5月29日マラネロ発。フェラーリから同社初のPHEVのプロダクションモデルとなる「フェラーリSF90ストラダーレ」が発表されました。
ミドシップレイアウトのこのモデルは、488ピスタやF8トリブートに搭載されるV8エンジンをベースに再設計したハイブリットのパワーユニットを搭載。また、前輪駆動用に2個のモーターを組み合わせています。
エンジン本体はボア型を88mmに拡大したことで総排気量は3990cc（ピスタは3902cc）となりました。1気筒あたりの排気量は約11cc増しの498.75ccに。最高出力は720cvと変わりませんが、その発生回転数は8000rpmから7500rpと500rpm低い回転数です。エンジン側のモーターはエンジンと8速DCTの間にセットされています。
で、クルマ好きの太い客がいるキャバ嬢の方々は、①フェラーリ初のPHEV、②エンジン780馬力＋モーター220馬力で合計1000馬力、③車名のSF90はスクーデリア・フェラーリ90周年である・・・と、この3つを覚えておきましょう。
さらに脳内インプットに少し余裕のある方は、このフェラーリには「アセットフィオラーノ」という、さらに走り好きの方に好まれそうなスペシャルもあることを覚えておけば完璧でしょうか。それではスペックのご紹介です。
【Ferrari SF90 Stradale】
エンジン：90°V型8気筒ターボ（ドライサンプ）
総排気量 ：3,990 cc
最高出力：780cv / 7,500rpm
最大トルク 800Nm / 6,000rpm
比出力：195cv / L
最高許容回転数：8,000rpm
圧縮比：9.5：1
システム出力：1,000cv
モーター出力：162kW（220cv）
バッテリー容量：7.9 kWh
最大航続距離：25km
ボディサイズ：全長4,710×全幅1,972×全高1,186mm
ホイールベース：2,650mm
トレッド（前後）：1,679 / 1,652mm
乾燥重量：1,570kg（オプション装着車）
重量配分：フロント45％：リア55％
燃料タンク容量：68L
タイヤ：フロント 255/35 ZR20(9.5J)・リア 315/30 ZR20(11.5J)
ブレーキ：フロント 398×223×38mm・リア 360×233×32mm
トランスミッション：8速F1デュアルクラッチトランスミッション
最高速度：340km/h
0-100km/h：2.5sec
0-200km/h：6.7sec
100-0km/h：29.5m
乾燥重量／パワー：1.5kg/cv
フィオラーノ・ラップタイム：79sec
※燃料消費量、排出量、ホモロゲーション取得申請中
「フェラーリSF90ストラダーレ」の走行モードは、「eドライブ」、「ハイブリッド」、「パフォーマンス」、「クオリファイ」の4つ。ちなみに「eドライブ」は前輪モーターのみを駆動するEVモードでその航続距離は25kmほど。最高速度は135km/hに制限されるそうですが、PHEV車に適用されるCO2排出量のオメコボシ係数からいうと、もう少し走れると良かったかなと思います。
デザインはお約束のピニンファリーナではなく、フェラーリ・スタイリングセンターが手がけたといいますので、ラ・フェラーリなどと同様と考えるべきでしょう。流麗なデザインはいずれも求められるフェラーリのテイストを匂わせます。
デザインで1つ触れておくと、フロントのラジエターの熱気はフロア下から排出。フロントフードのアウトレットはバッテリーの排熱を行うものです。また、ヘッドライト脇のエアインレットはブレーキキャリパーへの供給用で、そのブレンボ製キャリパーは今回新規に開発されています。
最後に気になる「フェラーリSF90ストラダーレ」の価格ですが、812スーパーファスト以上、ラ・フェラーリ未満とのことで、察するにF8トリブートの2倍程度かと予想します。同社によれば、すでに内覧会を終了し招待した2000名の方からプレオーダーを頂いている・・・とのことで、これから発注する方はかなり待つことになるでしょう。
しかし、このモデルは高額とはいえありがたいことにカタログモデル。待てば確実に買えるフェラーリです。とはいえ、スペシャルモデルであることに変わりはなく、特典は次回内覧会への招待状かも知れません。新規のフェラーリファンは頑張りましょう！！
Text：Seiichi Norishige
■Ferrari SF90 Stradale - Official Video
