FASHION ― 赤峰塾!間違いだらけの洋服選び

今回は英国発「世界一の機屋のオヤジ」と! ドクトル赤峰とのスーツ談義に花が咲く

2018.10.10 2018.10.10
2018.10.10

ジェントルマン道を極めるドクトル赤峰とファッション界のレジェンドたちが、イマドキファッションの風潮やヤワな着こなし、ガッカリスタイルなどをスパッと一刀両断! 男として、あるいは女として、「清く、正しく、美しく」生きるために必要な服装術や、服を着ることの意味・意義をストレートに語り尽くします。

昨年11月の記事で、フォックス ブラザーズ(FOX BROTHERS)のテキスタイルデザイナー、ローズマリー・ブーンさんとの対談(記事はこちら)をお送りしましたが、今回は彼女の親分で、「世界一の機屋(はたや)のオヤジ」であるフォックス ブラザーズ社長のダグラス・コルドー(Douglas Cordeaux)氏をご紹介します。彼は社長に就任して約10年、老舗中の老舗に革新をもたらし、見事に経営を立ち直らせたやり手でもあります。(撮影協力/鷹岡 東京支店)

まさに“Mr. Akamineスタイル”の着こなし!

フォックス ブラザーズはフランネルを作り上げた会社として有名な英国の老舗テキスタイルメーカーです。会社自体は1600年代からあったといわれ、当時は家内工業規模でしたが、産業革命を契機に一気に企業化。1772年にトーマス・フォックスがフォックス ブラザーズ社を設立しました。

大英帝国の軍服の生地製造で成長を続け、第一次世界大戦前の1910年代には5000人もの従業員を擁していましたが、戦後縮小。25年前まで代々創業家が経営を続け、10年前にダグラス氏が経営権を取得。現在の従業員は30人ほどで、ダグラス氏は今年54歳です。

赤峰 去年、ローズマリーさんが梶が谷の「めだか荘」に来てくれて、FORZA STYLEで取材をしましたが、帰国してダグラスさんにどんな感想を話していましたか。

ダグラス ものすごく喜んでいましたよ。テキスタイルデザイナーにとって日本のマーケットを理解することはとても重要です。赤峰さんのアトリエの他にもアパレルメーカーなどを訪問して実りもあったようです。

赤峰 それはよかったです。「また日本でも会いたい」とお伝えください。

ダグラス 今日、赤峰さんが着ているスーツの生地は、去年ローズマリーが持ってきたものですよね。見覚えがあります。


赤峰さんのスーツ生地のレーベルはオーダーメイド専用のもの

赤峰 さすがですね。私のレーベル「AKAMINE Royal Line」で仕立てたものです。

ダグラス 今日の赤峰さんの色の組み合わせ方が、まさに“Mr. Akamineスタイル”ですね。素晴らしい。

赤峰 このスーツ地は茶の色がなんともいえず、良い塩梅です。私は自分のブランド「WAYOUT」のときからフォックス ブラザーズの生地を買っていますが、この色はまさに御社ならではの色味です。

ダグラス ありがとうございます。こういう色は、フランスのテキスタイルメーカーが作ると、色のトーンが明るくなったりします。

赤峰 おっしゃるとおり。色味にはお国柄が出ますね。

実は、ダグラスさんの着こなしを参考にしています

赤峰 今日のダグラスさんのスーツは、フォックス ブラザーズのハウステーラーの仕立てですか。

ダグラス そうです。インハウスにサヴィルロウの「アンダーソン・アンド・シェパード」にいた腕の良い職人が在籍しています。フォックス ブラザーズには小売部門の「マーチャント・フォックス」もあります。

赤峰 ダグラスさんは何着ほどスーツをお持ちですか。

ダグラス 奥さんが この記事を読んでいないことを願いますが(笑)、30着ほどですね。奥さんには5着ぐらいと言っています(笑)。

赤峰 正直に言っていただき すみません(笑)。ダグラスさんの着こなしは私のお手本の一つで、控えめな中に、ダグラスさんならではの存在感があります。今日の紺色の組み合わせはベーシックでクラシックで、実に英国人らしい。

ダグラス 今日は赤峰さんにお会いするので、自分が気に入っているスーツに、好きなネクタイを締めてきました。

赤峰 それは いつ頃仕立てたスーツですか。

ダグラス 2012年だったと思います。今日はお互いに同じような感じでコーディネートしていますね。生地メーカーが同じだからでしょうか(笑)。

赤峰 ダグラスさんは世界中を回られていますが、フォックス ブラザーズの生地の服を着ている人を見てわかりますか。

ダグラス 時々わかります。フォックス ブラザーズの生地を使ったビスポークスーツを着ている男性を見ると とてもうれしくなります。素晴らしいと思います。

フォックス ブラザーズには「変えない強み」がある

赤峰 ダグラスさんはいわば英国の「機屋のオヤジ」なんですが、織物工場の社長はだいたいエンジニア系なんですよ。機械には強いけど 世事には疎い。だけどダグラスさんは精力的に世界中を回って、各国の生活ぶりや気候まで感じながら、いろいろ刺激を受け、それを生地作りに活かしていくので根本的に違います。

ダグラス 赤峰さんはフォックス ブラザーズのどこに魅力を感じますか。

赤峰 フォックス ブラザーズは紳士服だけではなく、最近は婦人服のクチュールメゾンからのオファーが凄いと聞いていますが、それはやはり「変えない会社」だからでしょう。フォックス ブラザーズのバンチブック(生地見本帳)を見て、「何年も変わらないなぁ」という人がいますが、マイナーチェンジはあるけど、基本的に思想を変えない「変えない会社」は、世界を見回してもそんなに存在しません。

ダグラス お客さまが一番こだわるのは「品質」です。

赤峰 たとえば5年前に買った音楽CDがあって、久しぶりに聴くと良いと思う曲が違う――それがフォックス ブラザーズの生地にある。5年前のバンチブックを見て、今の自分にビビッとくるものが違うんです。

ダグラス そう言っていただくと心強いです。

赤峰 フォックス ブラザーズが所有する過去の膨大なアーカイブの中で、「どの生地が今の時代にフィットするか」を見極めるのがダグラスさんの仕事で、世界中のメーカーや小売店を自分の目で見ているから的確にディレクションができるんです。

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YEBISU GARDEN CINEMA
東京都渋谷区恵比寿4-20-2 恵比寿ガーデンプレイス内
http://cinemaneoclassicoitaliano.com/
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「ドクトル質問箱」では、赤峰さんへの質問をお待ちしています。こちら「forzastyle@kodansha.co.jp」まで質問をお送りください。

ジャパン・ジャントルマンズ・ラウンジ
http://j-gentlemanslounge.com

Photo:Shimpei Suzuki
Writer:Makoto Kajii

 

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赤峰幸生

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