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FOOD

【連載】“隠居系”山田恒太郎が案内する
百花繚乱「神戸メシ」
第4食 「りょうり屋 くどう」の「おまかせ」

2016.9.21
2016.9.21

なかなか予約取れません! 超絶人気の日本料理店

ちゃんとした日本料理屋さんって、高いですよね。食材は高いし、一品ごとに細かい仕事が必要だし、もっと言えば器なんかも高いし、まぁ仕方ないところではあります。でも1回のご飯に3万円以上払うのって、結構気合いが必要です。ということで、そんなにお金持ちでもない隠居系は、「行きたい、行きたいっ!」と思っていた「京味」や「松川」に、結局一度も行くことなく、東京を離れてしまいました。

で、神戸に戻って、日本料理屋さんをいろいろ調べてみました。予算は、まぁ1万円前後で抑えたいところです。まずは神戸で日本料理のトップを走る「紀茂登」。4万円台? 無理~~。次に「植むら」。2万円台? これも厳しい~~。そして「りょうり屋 くどう」。おっ、予算はバッチリ! 店も料理もすごく綺麗で、美味しそうじゃあ~りませんか(←大人の関西人限定でウケるとこ)。これは試してみる価値ありっ!

さっそく予約の電話を入れます......。「申し訳ございません。ご予約で満席です」。あら、残念。日を改めて、再チャレンジ。「申し訳ございません」。えっ、またですか? とまあ、予約を入れられないのが何度か続いたあとに、ようやく辿り着くことができました。ふぅ、長かったわぁ~。

店はカウンター6席と、4~6人用のテーブルだけ。しかも1回転したら、その後の予約はたいてい1組しか受けないそうです。そりゃ競争率は高くなりますわなぁ。

こちらがご主人の工藤俊一さん。大学卒業後に日本料理の道に進み、「植むら」でも3年修行された後、31歳の若さで店を構えられた方です。なかなか素敵なお顔立ちですねぇ~。

料理は6,000円、7,500円、9,000円の3種類の「おまかせ」のみ。その日に仕入れた食材に合わせて献立を考えるので、内容は毎日少しずつ変わるそうです。人気があるのは7,500円、9,000円のコースということなので、今日は7,500円のコースからご紹介。

まずは「鱧(ハモ)の落とし」です。梅肉がちょこんと乗って、あ~ら綺麗。では一口......。あぁ、柚子の香りが爽やかに広がります。ん? 鱧の味がすごくしっかりしてますねぇ。「鱧のアラの出汁で湯引きしているんですよ」と工藤さん。あぁ、なるほどっ! 隠居系は東京にいたとき、毎年夏には友達を家に呼んで“鱧しゃぶパーティ”をやってたんですが、アラはしゃぶしゃぶ用に全部使ってたんですよ。「落とし」にも使っていれば、もっと美味しくなってたわけですね。勉強になります! 車海老と、鱧の下に隠れてた焼き茄子も、出汁が滲みてすごく美味しいですね~。

お次は「穴子の焼き霜造り」。これもコースの序盤に出される料理です。熱した網にほんの数秒乗せて、皮面だけに軽く焼き目をつけています。こちらはわさびと胡麻ぽん酢をつけて頂きます......。おっ、身は完全にレアですね。生臭さは完璧に消えていて、すごく香ばしい。胡麻ぽん酢、すっごく合いますね~。これは他にも使い道、いろいろありそう。これまた勉強になりましたっ!

こちらは「太刀魚の変わり揚げ」。コース終盤の料理です。太刀魚に巻かれているのは松茸とアスパラガス。太刀魚は10月まではまだまだ旬ですね。酢橘(すだち)を絞って......。おぉ~っ、まず松茸の香りが口いっぱいに広がります。幸せ感じる~。太刀魚は溶けるようなフワフワの食感。アスパラガスがアクセントになっていて、すごくバランス良いです。いやぁ、どれも本当に美味しいなぁ~。

......とまぁコースは進みまして、7,500円と9,000円のコースでは、最後に牛や鴨などの肉料理が出ます。デザートまでで、だいたい9品になります。

料理に合わせて選んでいただいたお酒が、こちらの「播州一献」。1合1,000円。兵庫の酒米、山田錦で作られた純米吟醸です。しっかりとした米の旨みがあるんですが、甘過ぎず、切れ味スッキリ! この料理の引き立て役としては最高です。

日本酒に合わせる盃は、お客さんが好みで選べる「堀口切子」の江戸切子、切立盃(きったてはい)。どれも綺麗ですね~。中を覗くと、底が万華鏡のように輝いています。こんなので飲んだら、酒もますます旨く感じますね。家にも1つ欲しいなぁ~。あっ、ネットで買えるんですねっ! (......検索中......)。うっ、ちょっとお高いですね。また出直します(汗)。

締めは土鍋ご飯です。米は香川の「合鴨米」。合鴨を田んぼに放つと雑草や害虫を食べるので、農薬や除草剤を使わずに稲を育てられるんだそうです。ちょうど良い頃合いに炊き上がりました......。はふはふっ。う~ん、甘~いっ!(←古いギャグ、パクッてるっぽい?) 。土鍋の炊きたてってやっぱり美味しいです。ほんと日本人で良かったなぁ~って感じ。またまた幸せ~。

こんな感じで「おまかせ」一通り頂きました。どの料理も、すごく丁寧に仕事をされているのがよく分かります。奇をてらったことは一切せず、一手間加えることで、旬の食材の味を最大限引き出しています。

「工藤さんはあの料理を、あの値段で出せるのが信じられない」と、他の店の料理人の方に聞きました。取材中も予約の電話が、ひっきりなしにかかっていました。普段の外食に少し予算を上乗せするだけで、こんなにしっかりとした日本料理が食べられるというのは、嬉しい発見です。上手く予約が取れれば、またぜひ伺いたいなと思います。

Photo:Kei Kato
Text:Kotaro Yamada

「りょうり屋 くどう」
TEL:078-392-8610
住所:兵庫県神戸市中央区中山手通1-17-10 芸亭ビル1F
営業時間:18:00~22:30
休み:不定休
※ランチは前日までに要予約で11:30~と12:30~。2,800円(税込)の「昼の御前」のみ
※本文中の価格は税別

山田恒太郎(改め“隠居系”)
1990年代後半から『BRUTUS』、『Esquire日本版』、『LEON』、『GQ Japan』などで、ファッションエディターとしてそこそこ頑張る。スタイリストとしては、元内閣総理大臣などを担当。本厄をとっくに過ぎた2012年以降、次々病魔に冒され、ついに転地療養のため神戸に転居。快方に向かうかと思われた今年(2016年)4月、内服薬の副作用で「鬱血性心不全」を発症。三途の川に片足突っ込むも、なんとかこっちの世界に生還。「人生楽ありゃ苦もあるさ~♪」を痛感する、“隠居系”な日々。1964年生まれ。神戸市出身。

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