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BUSINESS

【連載】変革大陸! 世の中を変える
次世代ビジネスリーダーのONとOFF 第2回

2016.5.26
2016.5.26

築30年以上のリノベ物件が人気! ストック型社会への転換を目指す、内山博文氏

故きを温(たず)ね新しきを知る。いま、不動産業界ではそんな温故知新的な取組み、リノベーションが盛んだ。なかでも株式会社リビタの内山博文氏は、住まいとカルチャーを結びつけた、新しい取組みで注目を集める。そんな内山氏に、新発想の仕事術と、その原動力となるOFFの楽しみ方を尋ねた。

中古こそ魅力的! リノベーションの価値創造

不動産価値はほぼゼロ、といわれる築30年以上の中古マンション。しかし株式会社リビタの内山博文氏は「見方を変えれば、新築よりもむしろ魅力的」と言う。リビタでは、古い物件をリノベーションによって居心地のいい空間に蘇らせてきた。デザイン的にも自由度の高い同社の物件は、手頃な価格帯から11億を超える価格帯まで幅広く展開している。

「たしかに不動産業界では、古い物件は建て替えた方が安いという意見もあります。でも住む人の立場から見たら、古いからこそ魅力的な部分もあるわけです。そうした良さを残して、新しい価値を生み出す仕事をしたい。これまでの大量消費を前提としたフロー型社会から、価値あるものをつくり、永く大切に使っていく“ストック型社会”へ。持続可能な社会を考える上でも、古いものを今後どう生かしていったらいいのか? 商業としての仕組みづくりが必要だと感じています」

リビタが手がけた、中古マンションを改築したリノベーション物件。
Photo: Nacása & Partners Inc.

 

バブル崩壊で知る、人生のサーフィン術

内山氏がリビタで仕事を始めたのは2005年。「自分は社長というより参謀タイプ」と、前職のベンチャー企業では会社設立当初から社長の右腕として仕事をしてきたが、後に関連会社をトップとして立ち上げた。しかしここにいたるまでは、大きな挫折もあったという。

「昔は体育教師になろうとしていた(笑)。でもちょうど就職活動の頃はバブル経済の時期で、世の中にインパクトを与える仕事をしたくて、マンションデベロッパーに入社しました。しかし入社後すぐにバブルの崩壊。地方への出向を命じられました。スキー場のリゾートホテルでの業務でした。バブル崩壊で大量に売出されたリゾート物件の担当だったのですが、23歳という若輩かつ慣れない地での仕事はとても大変な時期でもありました。1件1件既存オーナーをまわり、知人を紹介いただくルートセールスの日々。全国を駆け巡りましたが、その時に沢山の企業オーナーの方々にお会いできたことはよい経験でした。その次はベンチャー企業でコーポラティブハウス事業を担当し、住人の方々が理想の住まいを作るお手伝いをするだけでなく、当時不可能といわれたコーポラティブ事業の仕組み作りを行いました。住人が事業主体であるメリットとして自由設計できるという前提のもと、いろんな意見をまとめていかなければいけません。そこでは住まい手の立場に立って家を考えるということを学びました」

内山さんいわくそうした経験は「人生の挫折、荒波」だったが、挫折があったからこそ今がある、と振り返る。



「仕事人生に挫折や荒波はつきもの。全く想定しない人事や経営の変化は、いつ訪れるかわからないものです。でもそうした逆境も、受け入れる覚悟があれば、よりポジティブに変換していくことができます。なんで自分が…? と抵抗するのではなく楽しんでしまうくらいの余裕を持つべき。そうすれば逆境も、面白くなってくる。私の場合で言えば逆境があったからこそ、普段会えないような社長たちに会っていろいろ勉強ができた。それは今の仕事にも生かされています。どうすれば会えるか、一生懸命考えて全国を飛び回り、一緒に遊んだりして関係を作ってきました。苦しい時でも、乗り越えようとする気持ちがあれば、自然と人とのつながりが広がり、成長していくものだと思うんです」

モノ作りよりコト作り。

「なぜ、家を買うのか?」

これから住まいを持とうと思う人たちは、どんな家に住みたいかだけじゃなく、どんな暮らしがしたいかということも考えたほうがいいと内山氏。

「大量生産の家は、標準型を作って提供しますよね。でも僕らは、プロジェクトごとのコンセプトを軸にして、地域との関係性、ライフサイクルコスト、デザイン、コミュニケーションなど、ハードだけじゃない部分にまでこだわって仕組を創っています。例えば戸建のリノベーション住宅でいうと、家を提供する時も、100%完成形で渡すのではなく、70%くらいの完成度で、あとは住みながらDIYで作っていけばいい。入居後に、お客さん自身で家を育てていく楽しみを残すようにしているんです。結局、僕らは何がやりたいのか? って考えたら、モノ作りじゃなくてコト作りなんだと」

モノよりコトを作る大切さ。

そんなこだわりから、人と人とのコミュニティを生み出すシェアハウス事業もスタートした。また、最近では分譲マンションをお試しで賃貸居住してから買う購入プランや、オフィスビル等にリノベーションを施し、宿泊施設、シェアスペース、店舗等で校正するシェア複合ホテル事業など、さまざまな展開を広げている。

社員とパートナー企業から、リビタと実現したい事を集めたがメッセージボード

 

その創造力とチャレンジ精神の原動力となっているのは、OFFでの楽しみ。若い頃からサーフィン、スノーボードに熱中し、今ではランニング、自転車などを楽しみながらトライアスロンにも挑戦している。

「出張時には必ずランニングシューズを持っていって、早朝、走るのを楽しんでいます。また自転車は、住まいのある世田谷から奥多摩まで走ってトレーニングしたり。そうやってチャレンジし続けることは、体力や頑張る力を鍛えるためにも必要だと思っています。トライアスロンの仲間は、異業種の人ばかりでON、OFF関係なくつながっています。だからこそ、より多くの刺激を受け楽しみながら仕事のアイデアも膨らんでいくのかもしれませんね。私は入社してすぐ、バブル崩壊という時代の荒波を経験しているので、どんな時でも外にアンテナを張り続ける感覚を大事にしたい。会社の内側にいるだけじゃ見えないことも、いろいろな軸を持つことで問題に気づき成長へとつなげることができる。そう信じてONとOFFを楽しんでいます」

内山さんのレース用のバイク S-WORKS

 

内山博文氏の「変革力」

1. 古いものに新しい価値を探せ
2. 逆境をチャンスに。受け入れて楽しめ
3. モノよりコトを作り出す

【プロフィール】


内山博文 うちやまひろふみ

株式会社リビタ常務取締役。一般社団法人リノベーション住宅推進協議会会長。リクルートコスモス(現コスモスイニシア)入社を経て、1996年都市デザインシステム(現UDS)に入社。コーポラティブ事業の立ち上げ等に従事。取締役、執行役員を経験。2005年リビタを設立し、リノベーションのリーディングカンパニーへと成長させる。

Text:Michiyo Azuma
Photo: Tatsuya Hamamura

東ミチヨ

ライフスタイルジャーナリスト。ソーシャルオーガナイザー。大手アパレルの企画、コピーライターを経て独立。雑誌、広告等では、ブランド哲学×モノづくりを得意テーマとしてきたが、もの書きだけじゃ飽き足らず、2011年からはリアルな場でのソーシャル活動も開始。地域の人々や行政などいろんな主体を巻き込んで、小さな変革!の波を広げようと奮闘。H27年度グッドライフアワードにて環境大臣賞受賞。一般社団法人スマート・ウィメンズ・コミュニティ代表理事として、各種ワークショップなども主催。趣味は山登り、自転車、スローフード。神奈川県出身。

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