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LIFESTYLE ネット・SNS危機管理マニュアル

「おい、いい加減にしろ!」一喝したいぐらい旅で遭遇する迷惑行為の対処方法とは?

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講演、メディア出演、執筆などを通じて、炎上の「火消し」からフェイクニュース対策まで幅広く発信している小木曽健氏によるネットニュース分析、推察コラム。

先週、清々しいほど「炎上して当然」なネット記事がSNSで話題となりました。あるWebメディアが、

「新幹線の窓際席は『上座』なので、左右両方のひじ掛けを同時に使ってもOKです」

という、ちょっとナニ言っているか分からない記事を掲載したんですね。

それを読んだ人たちは当然「適当なこと書くなよ」と激怒し、騒ぎを聞きつけた「弁護士ドットコム」も、わざわざJRから「そんなルールはない」というコメントを引き出して記事化。つまりは当事者からも全否定されてしまった、どう転んでも炎上不可避な噴飯記事だったのです。

最終的に当該記事は「誤解を招いた」(……誤解?)という理由で削除されましたが、よくある「マナー講師が生み出した謎マナーが炎上」に近い構図でしたね。掲載前に誰も止めなかったのか。

ちなみに新幹線のひじ掛けを左右同時に占有できるのは、窓際でも早い者勝ちでもなく「雑で図々しい人」です。みなさん良くご存知かと。

こういう旅行系のトンガリ記事はヒキが強く、定期的にネットでデマ騒動を起こします。例えば「旅館のチェックアウト時に布団はたたむな」という豆知識も、実は有名なデマの一つ。

要は、布団をたたむと清掃時に再度それを広げる作業が生じるので二度手間です、という意味らしいんですが……宿の方々に聞くと、みな口を揃えて「正直どっちでも良い。ただ布団をたたまないと忘れ物が増えやすい」とやや迷惑顔でした。

この「布団たたむな」は、誰かのSNS投稿がバズり、それをメディアが取り上げ、その記事がSNSで拡散し、を繰り返してきたのですが、元を辿れば、以前あるメディアに掲載された「布団はグチャグチャで良い」という記事がオリジナルでした。一度拡散してしまったデマって、なかなか駆除できないんですよね。

今回の「新幹線の上座」も、一部で信じてしまった人がいるらしく、いつの日か新幹線車内で「私は上座だぞ」「は?」「だから上座!」みたいな諍いを見られるのかなと、今からソワソワしています。

まあ、こんな役に立たないデマ情報ばかり紹介しても仕方ないので、皆さまにはちゃんとした旅行の裏ワザをご紹介しますね。

ホテルで隣の部屋がうるさい時……

仕事柄、出張がとても多いので、宿で寝ようとしたら「隣がうるさくて眠れない」なんていう場面も珍しくありません。腹も立つし早く寝たい。でもいざ怒鳴り込んで面倒な感じの酔っぱらいが出てきたら……嫌ですよね。そんな時、騒がしい部屋を一発で静かにさせる方法があります。

まずは相手の「部屋番号」を確認しましょう。ドアの前まで行ってしっかりチェック。部屋に戻ったら今度は電話機を確認します。

ほとんどのホテルは部屋同士での内線通話が可能ですよね。しかも高確率で液晶画面が無い機種、つまり通話相手が誰だか判らない電話機ですから、さっそく騒いでいる部屋に電話をします。堂々と、丁寧に。

「フロントでございます。お客様の騒音で眠れない、とクレームを頂いております。申し訳ございませんがお静かに願います」

有無を言わさぬプロの迫力で、堂々とじっとり伝えれば、大盛りあがりの宴会も一瞬で真冬の北国。たいていそのまま解散してくれます。

「いや、フロント経由でクレームすれば良いだろ」って言われるんですが、フロントのスタッフさんが弱気だと、注意を無視されたり、対応に何時間もかかったり、あと担当者が不慣れだと「誰からのクレーム」かバレちゃったりするんですよね……すべて実体験です。

もちろんフロントには翌朝、こっそり説明してお詫びもしています。まあお許し下さい。凄くうるさかったし、超眠かったんだもの……。

 

Text:小木曽健(国際大学GLOCOM客員研究員)

※本記事のタイトルはFORZA STYLE編集部によるものです。



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