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FORZA STYLE - 粋なダンナのLuxuaryWebMagazine
WOMAN 教えて、お姉さま!

第2回目の先生 児島 麻理子さん 後編

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村上春樹の小説の1文がエッセンス?
1滴の知性がカクテルの味を変える。

『FORZA STYLE』の唱えるイケフォー(イケてる40男)になりたい34歳の編集部員サトシーノ。美女はやっぱりイイ男を知っている! との噂を聞き……。「女の本音」を聞き出して学ぶコーナーです! さてさて、サトシーノ今回はどんなダメ出しを喰らうのか!? 前編はこちら!

第2回目のゲストは……。エスクァイア 日本版で食やお酒の編集を経て、バカルディ ジャパンのPR&イベントマネージジャーでご活躍中の美女 児島 麻理子さん。お酒のスペシャリストが40代男性がBARでお洒落な過ごし方や注文のテクニックなどを女性目線から鋭くお答えいただきました。

児島さん「突然だけど……サトシーノって、小説読む?」

サトシーノ「しょうせつですか???  いえ、残念ながらミスチルの歌詞カードぐらいしか読まないんです」

児島さん「うーん。それも良いんだけど……小説も読まなきゃ~編集者でしょ~。文章力上がんないよ~。でね、話を戻すと、小説って凄くお酒と関係ある作品が多くてロマンティックなの」

サトシーノ「ん!? そうなんですか? まったくイメージないですけど……。例えばどんな?」

児島さん「あのね、こんなエピソードがあって、辛いことがあったとき、ウォッカトニックをススメてくれた人がいたの……。なぜかというと、村上春樹のノルウェイの森で『世の中が辛くなるとウォッカマティーニを飲むの』という台詞があったりするんだよって、心情を察して頼んでくれたの……。素敵じゃない?」

サトシーノ「マジっすか? もう、麻理子さんのまわり素敵男子が多過ぎる~!!!! 知的で素敵過ぎる~!」


児島さん「そう! そこね、サトシーノに欲しいのは……。知的センスかな。知性を1滴カクテルに垂らすことができたなら、ベーシックなカクテルもその時だけの特別なものにできる。そういう記憶はずっと残ると思うよ」

サトシーノ「なるほどですね~! 知性を1滴カクテルに垂らすなんて、とても素敵な言葉ですね~。他には何かありますか?」

児島さん「あとね、村上春樹の作品続いちゃうけど……。『象工場のハッピーエンド』って作品でこんな一文があるの、「カティサークのための広告」……。カティサークってお酒をね、カティサークって言葉をつぶやきながら飲んでみてって言うの。それはね、ただの言葉の響きでしかなくなって、実体を失った夢のしっぽみたいなもの。そんなただのことばの響きの中に氷を入れて飲むとおいしいよって……。なんかロマンティクでしょ!」

トシーノ「む、むらかみはるき~! やばい……。続きが読みたい~! なんだろう……。着ている、そのブランドの服とりあえず脱いだら? って言われてるみたいに……。素で勝負させられますね…。他には?」


児島さん「村上春樹にハマったなら……。じゃあ、もう一冊。『もし僕らのことばがウイスキーであったら』って小説。冒頭一文ね……。もし、僕らのことばがウイスキーであったなら、もちろん、これほどに苦労することはなかったはずだ。僕は黙ってグラスを差し出し、あなたはそれを受け取って……。静かに喉に送り込む、それで済んだはずだ……。ってね、どんなストーリー展開になるんだろ~って思わない?」

サトシーノ「ドキューン、バキューンですね。僕も落ちそうになりました(笑)。 そうか~知的さか~。小説と絡めてお酒の話するのとか、本当に素敵です! 確かにバーで男のただの自慢話とか、会社の愚痴とか、聞きたく無いっすもんね~」

児島さん「多いよね~確かに、自慢話(笑)。バーでの会話で女性は男性を見極めれるものだよ。あとは、どれだけ女性に対して気を使えるかっていうのも大切じゃない? ほら、グラスが空いてて何もススメないとかさ~」

サトシーノ「う~ん、難しいんですよね~。正直、お酒を知らないって女性も多いじゃないですか? 何頼んで良いかわからず、バーテンダーにざっくりおススメ聞いたり……。そんな時におススメって何かないですか?」


児島さん「今なら……。サンジェルマンがおススメかな~。これはエルダーフラワーの香りだよって言い加えてあげたら、ほら知的で素敵じゃない?」

サトシーノ「え!? さ、さんじょるまん? 知らないカクテルの名前ですね~! でも、さらっとススメてくれたら超ウレシイっすね! なんだか僕の方が、女性みたい(笑)」

児島さん「サトシーノ……(苦笑)。サンジェルマンよ、サンジェルマン(笑)。まあ、いい女は男の見た目だけ見てないってこと。すべてバーにでも行けば、男性の力量は計れちゃうから。バーを楽しむ余裕が必要。どれだけ忙しくても、じっくりとお酒の時間を楽しむ余裕みたいなものかな……。海外ではね、自分の好きなお酒やカクテルのレシピなんかをバーテンダーに細かく指定することは当たり前なの。そういう余裕がほしいな」


サトシーノ「ですねって……そんな話しながら麻理子さんカクテル作ってくれてるし! コレ……、何作ってくれたんですか?」

児島さん「グラス空いてたから、作ってあげた。これはさっき話していた、マティーニ。ジンのカクテルね。そもそもジンとウォッカって途中まで一緒のものなのよ?知ってた?」

サトシーノ「えー!???? マジっすか? 知りませんでした。じゃあ、兄弟みたいなもの?」

児島さん「ん~、まあ、そうかな(笑)。穀物を蒸留するまでは一緒なの。それに、いろいろなボタニカルで香り付けするとジンになるのね。だから、ジンは銘柄によって、すべて香りが違うのよ。だからマティーニっていってもすべて風味が違うの!」

サトシーノ「へ~! じゃあ、じゃあ、どんなジンがオススメですか!?」


児島さん「え~っとね~、今はクラフトジンが流行ってるけど……。ボンベイ・サファイアとか定番のものから入ったら? でね、粋な頼み方、教えてあげる」

サトシーノ「おおー!知りたい知りたい! 007みたいなやつっすね! ドライマティーニ頼む時の!」

児島さん「そうね……。だから『マティーニをボンベイ・サファイアで、ベルモットをリンスで下さい』……とかね」

サトシーノ「え? え? リンス? シャンプー? チャン、リン、シャン?」

児島さん「ベルモットってのはね、香り付けなの。だからリンスするっていうのは、グラスにくぐらせるだけで捨てちゃうの。そういう頼み方。で、ボンベイ・サファイアのジン使ってくださいねってこと」

サトシーノ「な~るほど!!! かなりツウに聞こえますね~! よし、やってみよ~。チャンリンシャン!」


児島さん「……(苦笑)。サトシーノ…。まあ、深く考えないでもカクテルは作れる。男性はワイルドなのが、格好良かったりするしね。弊社の社長は、ロックグラスに、氷を入れてジンとベルモットをテキトーにいれて指でかき混ぜてマティーニ作ってることがあって。それって、色気があるなと思って。男性はそんな一面もあっていい」

サトシーノ「げげ! 社長、マジでシャレオツっすね! それは格好良いな~。かなり知識と経験が必要な上級ワザっすね」


児島さん「あと……。サトシーノ、マティーニ出されたら、すぐ飲まないとダメだよ。マティーニってゆっくり飲むお酒じゃないから。『007』のジェームス・ボンドなら3口で飲み干すよ。せめて15分で。30分なんてかけてたらこの人わかってないな~って思われちゃう」

サトシーノ「マジっすかー! の、飲みます~! 007までの道、険しい~!!!!」

児島さん「サトシーノが女性をスマートにエスコートしてる姿が今は見えないけど……。訓練だし、とにかく経験だね。素敵にエスコートできないとイケフォーにはなれないよ~。フォルツァ~!(がんばれ~!)」

はい、ここまで! 児島さん、素敵なお話ありがとうございました。
みなさんもぜひBARに通って、知的でセクシーなイケフォー目指しましょう~!

Photo,Text:Satoshi Nakamoto

プロフィール
児島 麻理子  Kojima Mariko
東京生まれ。東京女子大学卒業。
バカルディ ジャパンPR & イベントマネージャー。
エスクァイア マガジン ジャパンにて『エスクァイア日本版』『Departures』編集部を経て、2008年より現職。

【バックナンバー】

 

 

 

【連載】ダメ男がイケフォーになるまでの課外授業
「教えて、お姉さま!」
第2回目の先生 児島 麻理子さん 前編

 

 

 

【連載】ダメ男がイケフォーになるまでの課外授業
「教えて、お姉さま!」
第1回目の先生 保木久美子さん 前編

 

 

 

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第1回目の先生 保木久美子さん 後編



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