昨年、福岡県若宮市の市長が「女は子どもを産んで初めて女になる」…背筋も凍るようなセクハラ発言をし、物議を醸したことは記憶に新しい。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。
「令和の時代とは思えない発言は、不適切では済まされません。さらにこの市長、会見で発言の記憶がないと言い出したり、相手がそう捉えたなら『私がすいませんでした』というしかないなど、反省の色がまるでない回答を連発。さすがに大人としていかがなものかという声が上がっています」。
辞任の意思はないとも話したそうだ。しかもこの人物、高校の教師だったのだというから恐ろしい。
「プロフィールを見ると19年も教職についていたとのこと。さらに剣道が趣味と書かれています。今回のような発言が口から出てくるということは、日頃からそう思って生きていたのでしょうね。そんな人に教えられた子どもたちは気の毒としか言いようがありません」。
昭和世代は確かに男尊女卑がまかり通っていた時代でもある。女性を女中のように扱ったり、子どもを産めなければ離婚をされたり、とんでもない話である。しかし、今の時代もそういった風習が残っているのもまた事実だ。
今回は昭和の風習が色濃く残る地元の剣道クラブでのできごとについて語ってくれた女性の悩みを聞いていきたい。
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鳥山玲香さん(仮名・46歳)は、小学生の兄弟を育てる母親だ。夫と共働き。月々同額を家計に収めてそれでやりくりをしている。
「出会ったのは東京ですが、就職と同時にともに関西に戻ってきました。私は証券会社、夫は商社に勤めています。年齢も同じで、お互いバリバリ仕事をしながら子育てをしているという感じです。悩みは夫が昭和脳なところ。1人でも収入的にはやっていけるのですが…」。
兄弟を育てるにあたっては、玲香さん1人ではなかなか難しいと感じるという。
「やっぱり体力勝負だし、男の子わからないところあるんで。特にスポーツは私自身まるでわからないので、夫に任せたんです。夫は自分がずっとやっていた剣道を習い事として選びました。正直、『えっ!?』って思いましだけど、夫も譲らなかったので、全部自分でやってくれるのならという条件で承諾をしました」。
夫は小学生から続けてきた有段者だ。
「夫の意見としては、道のつく習い事をさせたいと。日本の心、礼儀作法をしっかりと理解した大人になって欲しいということみたい。次男は簡単に丸め込めたのですが、長男は引っ込み思案で家で絵を描いたり、ブロックをしたりするのが好きなインドアタイプ。鬼滅の刃とか戦闘ものにまるでハマらなかったので、毎度連れていくのに苦戦をしている状態です」。
玲香さんは、このことについては一切口出しをしないことにしていた。