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「私のポストに秒でいいねを押してる…」インスタ大好き課長がオフィスで心の底から疎まれている「本人は気付けない理由」

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

一度SNSやインターネットにアップしたものは決してなくならない。どこで誰がスクショしているかわからないからこそ投稿は慎重にならなければならない。

しかし、世の中には、ITそしてSNSリテラシーの低い人間が数多くいる。今回はSNSネイティブではないがゆえに起きたあるトラブルについて話を聞いてきた。

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©︎GettyImages

神崎里奈さん(仮名・31歳)は、食品会社の広報部で働いている。

「今の会社は2年目です。古い会社なのでいわゆる昭和っぽい慣習がバリバリ残っています。そもそも年功序列が基本ですし、パワハラ的な発言もあちらこちらで聞かれます。カタチだけのハラスメント講習などは行われていますが効果があるかどうか…。そんな一般的な中小企業に勤めています」。

なかでも里奈さんを悩ませているのが、直属の上司だ。

「自分はそういう悪しき慣習とは無縁のイケおじ、イケ上司だと思っているんです。部下たちとフランクに付き合っている俺、トレンドの話ができる俺、見た目が若い俺…。なんかそういうのがダダ漏れてて見ててキツいっていうか…」。

上司は48歳。結婚もしていて、子どもが2人いるらしい。

「子どもたちからいろいろと言われているから、詳しくなっちゃうんだよというのが口癖。すごいですね、さすがですねと持ち上げ続けなきゃならないのが面倒です」。

特にSNSに関しては、手のつけようがないという。

「上司はInstagram、Facebook、X(旧Twitter)、TikTokすべてアカウントがあるということがまず自慢なんですね。この年齢でやれるのってすごくない?と普通に聞いてきます。それだけで若い世代についていけてるって思っちゃっているみたいで…」。

特に力を入れているのがインスタだったという。

「できれば上司とインスタ交換なんかしたくなかったんですが、私が入社したときには部内みんな交換していたんでどうしても断れなくて。しかたなく、サブ垢をシェアしました。もちろん本垢は完全に友達だけの設定です」。

交換したくないSNSの交換を迫られる時点でハラスメントになるのが今の世の中だが、リアルな世界ではそう簡単に訴えられないと話す。

「インスタはまだしも、LINEはサブ垢が作れないのでキツいです。会社支給のスマホがあればいいですが、うちはそういうのがまだないんです。とはいえ、LINEはいまや仕事のマストツール。交換しないわけにはいきません。“不急”と前置きをされたとて、週末にあれはどうなった?とLINEがくれば、返信せざるを得ないというのが実情です」。

こうして里奈さんはLINE、そしてインスタを上司と交換することになったというわけだ。そんな里奈さんが洗礼を浴びたのはインスタのほうだった。

「相互フォローした日、かなり昔の投稿にいきなりコメントがきたんです。わざわざ遡ったの?っていう驚きと同時に正直気持ち悪さを感じました。そこから、ランダムに20投稿ぐらいコメントが書かれたんです」。

翌日、そのコメントにリプを返さなかった里奈さんに上司はコメント見た?と嬉しそうに話しかけてきたというのだ。

「引きました…。でも上司なんで、無下にもできず、昨日はインスタ見てないですと嘘ついたんです。そうしたら、オンラインマークついてたけどなって、嫌味っぽく言われてしまって、すごい怖くなりました」。

同じ広報部の仲間に聞いてみるとみな同じ洗礼を浴びてきたらしい。

「男性とか女性とかそういうことは関係ないみたいで、リプを返さないと追コメントを入れてくることもあるそうです。めちゃビビりました…。この上司がイタいところは悪気なくやっているところ。むしろいいこと、イケてることとしてやっているんです」。

里奈さんの所属する広告部は5人と少数。ここで関係性を崩すのは、得策でないとあきらめてリプを返すことにしたという。

「一度リプを返すとさらにリプがきたりするんです。どんだけ暇なんだよって言いたくなりますが、もちろん言えません。結局、そのアカウントはほとんどアップしなくなりましたね」。

確かにそうなるのも無理はない。

「ちなみに上司はめちゃくちゃ投稿をします。言いにくいですけど、ジム後のストーリーとか本当に見る方が恥ずかしくなるようなものも…。朝のコーヒーにはじまり、ランチとかストーリーだけで1日5回以上。投稿もほぼ毎日してるような感じです。内容は旅行とか食事、ジム、ペットなど、プライベートなことがメイン。極めつけは娘や息子の話で、これ載せていいの?と心配になる内容もありますね」。

さらに上司はさりげなくコメントを求めてくるんだという。

「露骨には言いませんが、最近インスタにコメントつかないなーとか言ってくるんですよね。本当にげんなりします」。

後編】では、SNSリテラシーの低い上司が巻き起こしたある事件について、さらに詳しく話を聞いていきたい。

取材・文/悠木 律



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