昨今、セルフレジの店舗が増えている。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。
「企業側は人員削減を目的にセルフレジを続々とと取り入れています。背景にあるのは無論、人口減少です。都内のコンビニやスーパーでは広く取り入れられています」。
セルフレジの近くには店員が常駐しているが、台数が多いと全てを網羅するのはなかなか大変そうに思える。
「おっしゃる通り。中には自分ではできないからやってくれ!なんて言う高齢者もいるといいます。さらにセルフレジは店舗によってさまざまな機種があり、正直40代、50代であっても操作に戸惑うことがあります」。
その中で大きな問題となっているのが万引きだ。思わず、バーコードを通すのを忘れてしまうという事案と故意的な事案の見分けがつかず、店側も憂慮していると聞く。今回はセルフレジで万引きと思われる事例を見たことがあると話す男性に話を聞いた。
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冨山康二さん(仮名・50歳)は、都内に勤める会社員だ。昨今増え続けるセルフレジが実は苦手だと話す。
「こんなこと話すとおじさんは…と言われてしまいそうですが、正直なところ結構苦手です。有人レジがあったらそっちに並んでしまうこともしばしば。だってあれ、難しくないですか?」。
康二さんはいつもと違うコンビニやスーパーで戸惑うことが多い。
「何度も使っているセルフレジなら、なんとかやり方を覚えますが、違うタイプになると途端に戸惑いますね。使えないってことはないですけど、これでいいのかな?とかボタンの場所がわからないとか、若者から見たらタラタラやっているように見えるんじゃないですかね?」。
周りに立っている店員は、大抵高齢者にかかりきりで話しかけることも難しいと感じる。
「私より歳が上の人たちはもっと大変だと思いますね。袋はどこだ?とか、バーコード自体を反応させることに苦戦している様子をよく見かけます。結局、人を呼ぶことになるので本当に人員削減になっているのか?と思うケースもありますよね。この間なんて…」。
やり方がわからない老人がキレている姿をホームセンターで見かけました。
ー全然反応しないじゃないかよ!
「そもそもバーコードを読み込ませることが難しいようで、全然違う角度で向けていたことが原因でした。店員もすみません、すみませんと謝る様子でなんだか見ていて気の毒になりましたね。人口減少って本当にいろんなところに影響するとひしひしと感じました」。
そんな康二さん、同じホームセンターで先日万引きと思われる状況を目撃したそう。