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LIFESTYLE 女たちの事件簿

「どうせ女の見栄だろ! アホくさ」と夫は一蹴。習い事のための弾丸ツアーで大赤字。お土産配りで3万散財のツワモノも

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

夏休みがそろそろ終わりを迎えようとしているなか、友人知人に夏の旅先で購ったお土産を「渡す」「渡した」という人も多いことだろう。しかし、「体験格差」というワードが度々取り沙汰されている昨今、お渡しする相手はそのお土産を歓迎する人ばかりだろうか。

危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏は、お土産の選び方の注意点についてこう語る。

「相手に喜んでもらおうという思い、また、おつき合い・義理など、お土産を買う理由はさまざまでしょうが、いずれにしても相手の負担にならない程度の価格帯のものを選ぶように気をつけましょう。

良かれと思って準備したお土産も、相手は『こちらはお返しできる予定もないのに迷惑だ』と思っているかもしれません」


今回は、子供の習い事でのお土産交換が常態化していることに不満を持っているという40代の女性に取材した。

「うちの娘はバレエと水泳を習っていますが、どちらの教室も、夏休みはもちろん、冬休みや春休みも、遊びに行った先で皆さんお土産を買ってきて、休み中や休み明けに渡し合いをします。これが本当に煩わしい」

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こう話すのは配藤すみれさん(仮名)。小学4年の娘を持つ45歳の会社員だ。

「もちろん、もう全員にあげるっていうのはナシでいいんじゃない?って陰で言うママ友もいますけど、誰かが口火を切るような感じで買ってくると、『じゃあお返しを』『そうね、うちだけナシなんて子供も立場がないわね』みたいな気持ちになっちゃうわけです」

習い事で同じクラスといえば、なかなかの人数。お土産を準備するのはとても大変、とすみれさん。面倒なだけではなく、経済的にも痛手である。

「バレエを習わせるのってお金がかかるのですが、だからこそみんな、通っているのは『相応の生活水準のご家庭ばかり』という共通認識がどこかにあるんですよね。お土産代がキツい人がいるなんて、そもそも思ってない」

お土産代が払えないほど困窮しているわけではないが、すみれさんの家庭はあくまで「ザ・中流」。お土産を念頭に置いているせいで、毎回旅行は想定費用と比べ赤字になっている。

「皆さんが行ってきたよ、と言ってくださる中で多い印象なのが、ディズニーランドとかUSJに行った時のお土産です。お菓子のアソートを買ってきてくれる人が多いかな。『みんな一つずつ取って』みたいな感じ。

2人の子供合わせて7つ習い事している子の親で、その菓子折りを8箱、他にも仲良しの子は特別に買うので総額3万使ったという人もいます」

お菓子でも十分大変だが、中には一人一人個包装にして、文房具などのキャラクターグッズをくれる人もいる。

「やり過ぎじゃないですか?うちの娘のバレエ教室は、娘が所属している中級クラスに18人います。1人ずつに何か買っていたら2万仕事になってしまうし、水泳教室の方もあるわけなので、まともに買えば凄い出費になります」

もちろん、長い休みの度に習い事教室の全員が旅行に行き、お土産を買って持ってくるわけではない。しかし…

「お土産をあげられるような観光地に行かなかったお家のお母さんたちは、大体みんな『ごめ~ん、もらいっ放しで! うち今回お土産なくて』とペコペコ頭を下げて回っています。代わりに差し入れしたりして。この謝罪、何?っていつも思う」

すみれさん自身、今年の夏休みは実家の父親の具合が悪く、仕事の合間に病院の付き添いを手伝っていたため、家族旅行に行くことができなかった。

「水泳教室はまだ庶民的な雰囲気なので、お土産をくれた人を中心にちょっとしたお菓子を渡して返したんですが、バレエの方は見栄えがするお土産を用意しないと、娘が気にするんです」

娘さんは「みんなかわいいのくれたのに、私だけあげられないの、何かイヤ』とスネたという。

「この夏休み、バレエの舞台とかショッピングモールには連れていったんですが、すべて近場ですし、もちろんそういった場所では娘がお友達にあげたいようなお土産は用意できません」

父の入院先でも「貰ってばっかりじゃイヤ」としつこくスネている娘に腹を立てたすみれさんは、「いい加減にしなさいよ!じいじ病気でつらい思いしてるのよ」と叱った。

「そうしたら、母が『子供なんて友達と同じようにしたい、してほしい、と思うのが普通じゃない?とか言い出して、『こっちは何とかするから、1泊くらいどこか連れていってあげなよ』なんて言うんです。疲れきった母を置いてのんきに旅行なんて…」

帰宅して夫にその出来事を話すと、「アホくさ、我慢させろよ」と一蹴された。

「女の見栄の張り合い、ウザ、と夫は言い放ちました。そう言われると身も蓋もないけど、母親同士には母親同士のつき合いってあるので…」

痛い所を突かれたすみれさんだが、夏休み、バレエ教室に行って誰かからお土産を貰うたび、焦りを覚え始めたのも事実だ。そこで彼女が取った驚きの行動とは?後半へ続く。

PHOTO:Getty Images

取材/文 中小林亜紀

▶︎後編に続く


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