台風10号が強大な勢力で日本を縦断しようとしている。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。
「九州から四国、近畿、中部、東海、関東…と日本列島をなめるように進むようだと発表されています。台風の動きが非常に遅いことも特徴的で、その分被害が大きくなることも懸念されています」。
夏休み最終週。予定の変更を余儀なくされている人も多いことだろう。
「ここのところ台風では、新幹線の計画運休も実施されていますね。今回の台風でもすでにいくつかの運休が発表されています。この台風、みるたびに進路予測が変わっていることも特徴。これでは鉄道会社はもちろん、一般の会社も早急に対応を決めることができず、困ることになるでしょう。温暖化に拍車がかかり、海水温が上がっていることも影響しているのかもしれません」。
大きな被害が出ないことを祈るばかりだ。今回はそんな台風で出社するか、しないかの戦いを繰り広げるある上司と部下のお話だ
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仙道太一さん(仮名・35歳)はメーカーで働いている。
「地元では比較的大きくて、チームメンバーは下は新卒から上は50代までさまざま。幅広い人材がいて面白いといえば面白いですが、なかなか大変だと感じることも多いですね」。
そうリアルな声を漏らす。
「特に最近、よくトピックになるのが出社か在宅勤務か、です。災害や台風のたびに問題になります。私自身は急ぎでなければ、在宅にすべきだと思っています。僕より若い世代もほとんどその意見です。ただ凝り固まった昭和脳の人たちを納得させるのは容易ではありません…」。
テレビであるアナウンスが、盛んにされるようになってからというもの、両者の意見は真っ向から対立するようになった。
ーテレビでは不要不急の外出を控えろって言ってるじゃん
ー出社を求めるのおかしくない?
ー台風の日なんて相手先も休みにしてるっつーの。
これが若手の主な主張だ。
対する年配者はこう主張する。
ー電車が動いているんだから、出社すべき。
さらに最近では、もっと面倒な主張をする人が出現しているらしい。