ジワジワ人気上昇中。目利きの1台からモテ車筆頭へ変革中
バジェット2000万円を上限にタイムレスな普遍的価値をもつ愛車候補を探すこの企画。ですが、やはり最初はモノを見る目を養うことが大切です。というワケで今回、この予算リミッターをブッ外してスーパーカーの世界感をチラ見。英国マクラーレンの750SとGTを比較試乗してみました。
基本的に生産数限定のアルティメット・シリーズを除くマクラーレンのラインナップは、公道からサーキットまで最先端の走りを極めたスーパーカー・シリーズ、日常使いにも配慮したGTSシリーズ(2023年モデルまでGTシリーズ)という2つのタイプがあります。
前者には750SとPHEVのアルトゥーラ(それぞれクーペとスパイダーを設定)、後者にはGTSがあります。現状一番人気は750Sであり、おそらく2025年の生産分も残っていないでしょうか。やはりスーパーカーのモテっぷりがうかがえます。
さて、スーパーカーという特殊なマーケットにおいて、マクラーレンはどのような立ち位置なのでしょうか? 仮に皆さんご自身にクルマに使える予算が5000~8000万円ほどあるとしたら、どのブランドのスーパーカーを選びます? フェラーリ、ランボルギーニ、ポルシェ911? それとも他の選択肢をお考えでしょうか。
この3ブランド、2023年の生産台数でいえば豊富なラインナップをもつポルシェ911を除外すれば、フェラーリが1万3000台強、ランボルギーニがSUVを含め1万台の大台を超えたところにあります。一方、マクラーレンはパンデミック前の最大生産数が3000台中半あたりであり、現在はその数字を戻しつつある状況。
マクラーレンがF1直系の軽量かつ強靭なカーボンファイバー製モノコックシャーシを採用することを考えれば、その先端技術、生産能力は驚異的です。ひとたびアクセルを入れれば、後輪は抜群のトラクションを発揮しロケットダッシュ。振り回してもスタビリティ高くリアからブレークする素振りなんて微塵も感じさせません(エセオジはセナ足封印)。