「うちの職場には性同一性障害、ADHDとかHSPの人、外国人も複数います。社長が求人ページなどあちこちで多様性への思いを訴えているせいで、『社会的弱者』『少数派』が集まってくるんです。社会的弱者といえば、シンママさんも多いですね」
シフト制勤務となっている舞香さんの職場には全店舗総勢30名を超える従業員がおり、うち9人がシングルマザーだという。舞香さんの職場では、「少数派」でないと思われる従業員の方が少数派である。
「自分のペースで働ける職場ということで、悪く言えばナメられてます。うちで働くシンママはほとんどの人がダブルワーク。本業の稼ぎが悪い時の足しにしたくて都合良くシフトを入れたがる人もいるし、子供の体調で急に休むことももちろんあります」
こうした急な事態に対処するのが舞香さんをはじめとする数名の「非少数派」である。主婦パートやフリーランスなど、立場は色々だ。
【後編】ではそんな舞香さんたち「非少数派」の工夫と葛藤に迫っていく。
TEXT:中小林亜紀
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