■解氷スプレーが一番手っ取り早くて効果的
フロントガラスの凍結を解かす、もっとも手軽な方法は、市販されている解氷スプレーを使うことでしょう。解氷スプレーは、主にエチルアルコールやイソプロパノールというアルコール類でできていて、これらのアルコールは、凝固点がマイナス114.5度と低いため、フロントガラスの氷を解かすことができます。
フロントガラスにスプレーすれば、少し待つだけで霜が溶け始めますので、あとはワイパーを動かして氷を取り除けばOK。JAFのテストでは、解氷剤を使うと約1分で解凍可能との結果が出ています。
この解氷液は1000円程度で入手できますが、自分でつくることもできます(ドラッグストアなどで市販されているアルコール2:水1で混ぜるだけ)ので、「いちいち買いにいくのが面倒」という人にもおすすめ(材料は用意する必要がありますが)。ほかにも、ウインドウォッシャー液を、「解氷ウインドウォッシャータイプ」に入れ替えるという方法もあります。こちらも、500円以下で購入できますので、手軽に導入できます。
また、お湯を入れたビニール袋でガラス面をそっと撫でるという方法もおすすめ。お湯の温度は40度程度の給湯器のお湯でよく、袋にお湯をいれたままガラスを撫でることで、(よほど頑固な凍結でなければ)すっと解けていきます。前述もしたように、お湯をかけることは、ガラスのひび割れに繋がってしまう可能性があり、この方法であっても、条件によってはトラブルが生じてしまう可能性はありますので、慎重に(そして自己責任で)行うようにしてください。
凍結が厚い場合は、解氷スプレーをかけたあと、スクレーパーで氷を取り除くように削るといいでしょう。この時期は解氷スプレーとスクレーパーをクルマに常備しておくと、便利かもしれません。
Text:Kenichi Yoshikawa
Photo:Adobe Stock、写真AC
Edit:Takashi Ogiyama