【後編】「あんたたちの子どもを見るために帰ってきてるんじゃない」義実家へ帰省中、ブチ切れた夫はついに……。帰省鬱を解決する糸口とは

22時前になり、飲んでいるメンバーは次第に帰宅していく。16時頃からビールや泡盛を飲んでいるため千鳥足になっている人もいる。

妻達は「やっと帰ってくれた……」と今年の正月も乗り切ったと安堵した表情だったらしい。

22名ぶんの食事やお皿を片付けながら、やっと義母と会話することができた。

「いやぁ、こっちのお正月って大変ですね。ここまで呼ぶって決められないんですか？」

「ここには仏壇があるから仕方ないのよ……。でも、渉くんがいて本当に助かるわぁ。毎年ありがとう」

これが長男嫁の宿命なのか、こっちの慣習を未だ理解できずにいるが、感謝の一言で報われたような気がした。

「お義母さんもフルタイムでしっかり働いていて、県内で有名な企業の管理職らしいんです。沖縄の女性ってパワフルだなぁと感心します。妻も毎回、お盆や年末年始に帰るとぐったりしています（笑）娘が楽しそうにしているので、それでよしとします」

妻が生まれ育った土地の風習や価値観を否定するつもりはない。しかし、せっかく沖縄にいる時間がこうもゆっくり過ごせないのかと思うと、帰省のありかたを考えようと身にしみて感じた。