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LIFESTYLE 女たちの事件簿

「ナプキンなんかより、水や食料を配れ…だと!」ネット民に辟易した妻に、「当たり前だろ」とのたまう夫。震災が浮き彫りにした人格を疑う「生理格差の大問題」

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

「生理は我慢できるでしょ」夫から出た人格を疑うひとこと。

元日に起きた能登半島地震から10日以上が経過した。未だ行方不明者も多数。避難を余儀なくされている人は、2万6千人にものぼるという。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。

「13市町に開設された避難所は398ヶ所。長引く避難所生活で、環境の悪化が懸念されています。週末以降はまた雪の予報も出ており、インフルエンザなどの感染症の蔓延も心配ですね」。

また県は不要不急の能登への移動を控えること、さらに義援物資は持ち込む前に連絡を入れることなどを求めている。

「石川県は個人での義援物資は受け付けていません。応援したい気持ちはわかりますが、必要なものとそうでないものの区別も個人ではつきにくいため、義援物資ではなく義援金など、別の方法を探る方が良さそうですね。また10日に話題になったのが、生理用品を扱う業界団体が届けた生理用ナプキン。ご存知の通り、生理は自分ではコントロールできません。にもかかわらず、X(旧Twitter)では生理用ナプキンより水や食料が優先ではないか?男にもその分何か配ってくれないと不平等といった理解のない声が飛び、波紋を呼んでいます」。

信じられない意見だが、生理への理解はまだまだ足りていないことを痛感させられる。この一連の経緯について取材をしていくなかで、ある女性に話を聞くことができた。

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©︎GettyImages

杉本美沙さん(仮名・48歳)は、夫と2人の子どもと都内に暮らしている。

「いとこが石川県に住んでいるので地震発生直後から、気が気じゃありませんでした。幸い、皿が割れるなどはあったもののいとこは無事でしたが、日に日に多くなる犠牲者の数を目にすると胸が詰まります。直後から数回にわけて、微々たる額ですが義援金は振り込みをしました。もう少し落ち着いたら、直接いとこに欲しいものを聞いて送りたいと思っています」。

そんな経緯もあり、美沙さんは能登半島地震についての記事をなるべく色々な角度からチェックしているという。

「その中で生理用品の記事を見ました。未だにこんなことをいう人がいることに驚きましたね。生理のことをなにもわかっていないんだなって、日本の性教育のレベルの低さに絶望しました。娘と息子がいるので、双方ともこの話をしましたが、X上ではかなりのパワーワードが飛び交っていたようです。女は我慢しろとか、生理をするなんて不謹慎だとか。そもそも生理の原理がわかっていない人の多さに愕然としますよね」。

生理は自分の意思でどうにかできるものではない。個人差はあれど、少し血が出るといったレベルではなく、ナプキンがなければ、下着はおろか、洋服は血だらけ。そのままにすれば、その場が血の海になってしまうこともある。にもかかわらず、嗜好品とでもいいたげな発言は常軌を逸していると言っても過言ではない。

「男にも何か配れとか、まさに嗜好品と勘違いしてますよね。生理用ナプキンに限らず、紙おむつやマスクなども水や食料に生活必需品です。その認識を再確認したんですが…」。

実はこの話に家族内で1人だけ、異なる意見を放った人物がいる。



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