2023年秋に開催されたジャパンモビリティショー2023において、サプライズ出展された「ニッサンハイパーフォース」。「GT-R」だとはひとことも触れられていないものの、丸目4灯っぽいテールライトや、フロントに据えられているロゴからは、これがGT-Rの何らかの姿であることは明白でした。
ただ、このハイパーフォースは、駆動用バッテリーにまだ技術が確立していない全固体電池が採用されているなど、これが次期GT-Rだとは思えない内容。では、次期GT-Rはどうなるのか? ハイパーフォースからみえた、次期GT-Rの姿を予想してみましょう。
■いつまでも「純ガソリン」の聖域にはいられないR35型GT-R
「第3世代」といわれる現行R35型GT-Rが登場したのは、2007年のこと。デビューからすでに16年が経っているモデルであり、ここ数年は、「これが最終モデルか!?」といわれながらも、騒音規制などのハードルもクリアし続け、ここまで販売が継続されています。それでも、数年おきにイヤーモデルを限定販売するたび、即時完売となるなど、いまも高い人気を維持しています。
しかしながら、GT-Rとはいえ、いつまでも純ガソリン車の聖域に居座ることはできないはずであり、(冒頭で触れた「ニッサン ハイパーフォース」がGT-Rになるとは言い切れないですが)近い将来に何らかの変化が求められることにはなるはずです。
ハイパーフォースについて、日産は、「究極のドライビングプレジャーを追求しながら、高い環境性能と日常での快適性を兼ね備えた次世代の高性能EVスーパーカー」としており、具体的には、カーボンによる軽量車体や、エネルギー密度が高く軽量化が期待できる全固体電池による最適な重量バランス、1000 kW(1360ps)の最高出力を生み出す高出力モーターを搭載する、とのこと。
既存のGT-R NISMO 2024モデルの最高出力は441kW(600ps)/6800rpmですから、ただでさえ速いGT-Rが、さらに2倍以上ものパワーアップが必要なのか? ということを考えると、「全個体電池で1000kW」という話は、現実世界の話ではなくて、(モビリティショーでのプレゼンテーションもアニメーションで表現されていたし)架空の世界の話なのかもしれません。