「少し早いお休みをとって、家族で旅行にいきました。旅行に行くときは基本的にペットホテルに預けています。それが1番安心ですし、お金を払っているので気兼ねも入りません。ペットホテルの予約が取れてから旅行の予定を調整する感じです」。
志保さんは無論、Aさんに申告することなく旅行に出かけた。旅行から戻り、いつも通り散歩に出かけた時のことだった。
「会うなり、Aさんがものすごい勢いで質問攻めにしてきたんです」。
ー数日散歩で会わなかったけど、何かあったの?
ーコロナ?インフル?大丈夫?
「正直びっくりしました。たった1週間くらいですよ、会わなかったの。友達でもないのにこんな風に言い寄ってくるなんて怖いな、と思いましたね」。
志保さんはプライベートなことはあえて言いたくはなかったが、事態が収まらないと思い、旅行に行ったと正直に話したという。するとAさんがいきなり、激昂してきたというのだ。
ーまさか、銀ちゃんを置いて?虐待じゃない、それ。
この言葉に志保さんは恐怖を感じたという。
「この人やばいかもって思いましたね」。
【後編】では、Aさんに追い詰められた志保さんの心情をさらに深掘りしていきたい。
取材・文/悠木 律
1
2
RANKING
1
2
3
4
5
1
2
3
4
5