年始早々、大きな事故が起こってしまった。2日東京国際(羽田)空港の滑走路で日本航空の旅客機と海上保安庁の航空機が衝突し、大炎上。旅客機側は1人の死者も出さずに脱出したが、航空機側には死者が出てしまった。危機管理コンサルタントの平塚俊樹氏はこう話す。
「前代未聞の事故で、全員が生き残ったことは奇跡に近い。海外メディアからも賞賛の声が上がっています。ただこのような大事故が起こってしまったのか、原因の追求が急がれます」。
実はこの事故で人が亡くなることはなかったが、愛猫をなくした人がいることが明るみになった。
「原則、日本の航空会社では猫や犬などの動物は、受託手荷物とされ、専用クレートに入れて預けるのがルールです。盲導犬や介助犬以外は貨物室で輸送されます。
もちろん温度や湿度は客室と同じですが、離れた場所であることには変わりありません。昨年からスターフライヤーではペットを客室に同伴できるサービスを開始しましたが、それでも緊急脱出時は機内に残していくことが決まりとなっています。
今回のことでペットの同伴を求める声が高まる一方、アレルギーや恐怖症の懸念やそもそもペットを連れて回ることへの疑問などから、反対する意見も多数聞かれます。議論をすることは大切ですが、簡単に答えが出る問題ではなさそうですね」。
ペットは家族同然だ。命に変わりはない。しかし緊急時の判断において、優劣が生まれるのか否かについては大きく意見が別れるところであろう。今回は、極度にペットを家族化する友人に違和感を感じるという女性から話を聞くことができた。
冨山志保さん(仮名・49歳)は犬を飼っている。名前は銀、もうすぐ4歳だ。今回の事故、そして救えなかった愛猫を思うと心が沈むと話してくれた。
「飼い主さんのことを思うとなんとも言えない気持ちです。言葉にならないほどの悲しみだと思います。ただ、私は犬を飼っていますが、飛行機に乗せたことはおろか、自家用車以外の車にも乗せたことはありません。だから、なんというか気持ちがわからない部分もあるんです」。
そんな志保さんでも飛行機に乗せたいと思ったこともあるそうだ。
「北海道の広い大地で散歩がしたいなんて考えたこともありました。それで調べてみたんです。当時は客室への同乗サービスを行っている航空会社はありませんでした。どうやっても貨物室に入れられてしまう。おそらく、そこはほかのわんちゃんや猫ちゃんも一緒でしょう?気が休まらないんじゃないかなって考えました。結局、行き着いた答えは、エゴ。一緒に旅行がしたいなんて私のエゴなんじゃないかって思ったんです。以来、自家用車以外には乗せないという選択をしています」。
そんな志保さんだったが、一昨年引っ越しを経験する。
「転勤先の九州から東京に戻ることになったんです。本来であれば、飛行機ですがその時も結局、数日かけて自家用車で行く決断をしました。新幹線も考えましたが、踏ん切りがつかなくて…」。
人それぞれ事情や考え方があることは承知だ。それでも思うことがあるという。
「東京に戻ってから出会ったAさん。彼女との関係に今少し悩んでいるんです」。
Aさんとは散歩コースで毎日顔を合わせる仲で知り合ったという。
「東京だとお散歩コースって大体決まってくるので、同じくらいの時間帯の人とは自然と顔見知りになります。Aさんとも徐々に立ち話をしたりして、関係が縮まった感じです」。
トラブルが起きたのは先月のことだ。