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「僕は大人たちのオモチャでした…」17歳青年モデルが見た「屈辱の芸能生活」

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

闇に葬られていた旧ジャニーズ事務所の性加害問題は、2023年の日本を激震させた。業界とメディアがタッグを組んで性加害の温床となっていた問題は、日本社会の構造的問題を、国民にまざまざと見せつけた。

そんな中、「僕も勇気を出して助けを求めればよかった」と嘆く男性がいる。某大手芸能事務所のモデルとして活動していたケントさん(仮名・38歳)だ。

185cmに細身のスタイル、ゆるくウェーブした髪に彫りの深い端正な顔立ちは、黒のTシャツにデニムというシンプルなファッションながらも、「元モデル」のオーラがほとばしっている。しかし、彼の10代の頃に受けた傷は、今も胸の奥に深く刻み込まれている。

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まずはケントさんが芸能界に入った経緯を訊いた。

©Getty Images

「16歳の時、両親の離婚をきっかけに、母と北陸から東京に引っ越してきました。住まいはメッキ工場を営む母方の親戚の家です。

母は肩身が狭かったのでしょうね。誰よりも早起きして皆の食事の支度をし、敷地内にある工場に通っていました」

そんなケントさんの人生を大きく変えたのは上京して半年後、友人と原宿を歩いていた時だった。
とある芸能事務所のスカウトマンに声をかけられたのだ。

「スーツを着た中年男性が僕に名刺を差し出し、『失礼ですが、今、どこかの事務所に所属していますか?』と訊ねてきたんです。『いいえ……』と困惑しながらも名刺を受けとり、帰宅後、母に見せたんです。

すると、開口一番『ケントも稼いでくれたら、母さん助かるわ』と言われました。自分の息子がスカウトマンの目に留まった喜びというよりも、家計を助けてほしいニュアンスが理解できて……2日後、母とともに事務所に出向き、契約書にサインをしたんです」

ケントさんが所属する芸能事務所「R」は、タレント、俳優、モデル、文化人などが所属する大手で、彼はモデル部に所属となった。

「高校の授業が終わると、夜は週3回のレッスンがありました。ウォーキングやポージング、ダンス、発声法や演技も学びましたね。レッスン料と宣材写真は無料です。ただ、レッスン期間を終えてモデルの仕事が入るようになると、ギャラから少しずつ返済していくという仕組みだったようです」

モデルの仕事やオーディションはどのように入るのだろう。

「仕事やオーディションの連絡は、前日の夕方に電話かメールで入ります。
たまに、オーディション無しの仕事もありましたが、ギャラは安いので、僕としてはなるべくオーディションを受けたいとマネージャーに伝えました。

マネージャーからは『いつ仕事が入ってもいいよう、肌と髪のケア、体重管理は抜かりないように』と言われていたので、ダイエットや日焼け、ムダ毛処理にも気遣っていました。筋トレも欠かしません」

オーディションは、CMや雑誌、企業広告、ファッション関係、ショーなど様々なものがあったという。最初こそ落ちてばかりのオーディションだったが、マネージャーや先輩モデルの助言もあって、CMなどの大きな仕事を掴み始めた。

そんな時、性被害の発端ともいえる出来事に遭遇した。



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