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普通免許をとれば大型バイク免許がついてきた?運転免許の歴史をサクッと紹介!

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■「運転免許」という名称になったのは1933年

その後は、時代の変化やクルマや交通の発達、戦争などの影響を受けながら、運転免許は変化していくわけですが、「運転免許」という名称になったのは、自動車取締令の改正が行われた1933年のこと。

同時に、乙種が「普通免許」となり、甲種と就業は「小型」や「特殊」、「就業」という分類になりました。当時は350~500ccの国産の自動車が普及してきたころであり、「小型」とされた排気量750ccまでのクルマでは、申請するだけで(試験なしに)取得できたため、人気となったそうです。

戦時中には、免許を取得できる年齢が(当初の18歳から)引き下げられるなどの特例処置もあったようですが、戦後には解除され、また、小型免許の取得に関しても、試験が必要となりました。

そして、終戦後となる1947年、日本国憲法の制定・施行に伴い「道路交通取締法」が公布、運転免許は「普通運転免許」と「特殊免許」、「小型免許」の3種類に。これまではバイクに免許は必要ありませんでしたが、ここで初めて、二輪車にも免許が制定されることになりました。

 

■1968年ごろには、おおむね現在の免許制度に

戦後、日本の交通は飛躍的に進化します。道路は整備され、自動車産業もどんどん発展、それに合わせて道路交通取締法も繰り返し改正されました。

1952年には「軽自動車」区分が制定され「軽免許」が登場、1956年には、普通免許が「普通」と「大型」に分けられたほか、「第二種免許」も新設。

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昭和25年の運転免許証。いま考えれば簡単に偽造できそうなつくり(写真は長野県警察より)

そして1960年には、「道路交通法」が施行されたことで、これまでの取り締まりのためのルールから、ドライバーが守るべきルールへと法整備が進みました。また、小型免許は廃止となり、普通免許に統合されました。

その後、軽免許が廃止となったりなど、免許制度の整理・統合がなされ、1968年ごろには、現在の免許制度がほぼ確立されたようです。ちなみに、1965年までは普通免許を取得すれば、現在の原付免許感覚で大型二輪免許もついてきました。

 

■今後、免許証自体はなくなっていく!??

前述したように、当初は木製ではじまった免許証ですが、現在では、ICチップが内蔵されるICカードに進化しています。ICカード化によって、本籍地が電磁的記録となりましたが、ICカード化の目的は「偽造防止」だそう。将来的には、免許証を認証しないとクルマを起動できないようにする仕組みなども導入される可能性も考えられます。

 

カラーの免許証が導入されたのは、1972年のこと。その後1994年以降の更新で、現在のサイズに小型化された(写真は長野県警察より)

運転免許証に関してはまた、2024年度末までの早い時期に、マイナンバーカードとの一本化も予定されています。現時点一本化は任意となるようですが、デジタル庁による「デジタル社会の実現に向けた重点計画」によると、今後は、非対面における本人確認の際、免許証を送信する方法は廃止する方向とのこと。免許証といえば、本人確認の際の定番の証明書でしたが(もちろん、運転免許制度自体は残ると思われますが)、免許証自体は今後、なくなっていくことになるかもしれません。

ただ、運転免許制度自体も、今後の自動運転社会においては、見直しがされていくことになると考えられます。運転免許制度が始まってから120年でここまで変化した運転免許。次の100年でどのように進化していくのか、非常に楽しみです。

Text:Kenichi Yoshikawa
Photo:公益社団法人自動車技術会、長野県警察、写真AC
Edit:Takashi Ogiyama



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