「週末の食事用で余分に必要になった額は家計から出さないようにして、僕が別で出しています。やりくり上手の妻に任せきりでしたが、本当に家計がきっちきちで、妻は全く心に余裕がなかったんだと思う。僕の懐も寒いですけど、地下鉄から自転車通勤に切り換えて節約しています」
対策自体が奏功したこともあるかもしれないが、京美さんの負担を和らげようと夫や子供が心を傾けたことそのものが彼女の心を癒したのではないか、と俊英さんは振り返る。
いずれにしても、堅実な庶民の心を折るほどの長引く物価高状態。政府の強力で早急な一手が待たれる限りだ。
取材/文 中小林亜紀
RANKING
1
3
4
3
4
5