【前編あらすじ】
小学生の娘2人を育てるワーキングマザー・根本みちるさん(仮名・35歳)。小学校が夏休みに入り給食がなくなったため、毎日学童用のお弁当を作っている。
しかしそんなお弁当作りが、フルタイムで働く今のみちるさんにとって大きな負担になっていると本人は話す。夫のからの協力を得たいみちるさんだったが、協力どころかストレスを理解してもらうのも難しいようで……。
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夫は料理もしないし、弁当など作ったこともない。料理ができない2人が「何とかなるよね」と結婚してそのまま行き当たりばったりで生活しているような感じだという。夫の担当家事はゴミ出しとトイレ掃除と風呂掃除。あとの家事はみちるさんが担っている。
「夫は『弁当なんか冷食チンでいいんだろ?』というのですが、お弁当ってそんなもんじゃないですよね。冷食は使っても2品くらい。それ以上になると何て言うんでしょうか、お弁当が生きてる感じがしないんですよ、人工的っていうか。煮物とか焼きそばなどの冷食は味付けもすごく濃いから使わないし」
手の込んだ物はできないが、割合的には必ず手作りのおかずや、野菜でも生から調理した物を多めに入れるよう心がけている、とみちるさん。
「詰めるのもへたくそなので一苦労。子どもは不器用な私にも容赦なくお海苔でお顔作って! などとリクエストしてくるので、ハロウィンのかぼちゃのおばけみたいなおにぎりになってしまったり……」
みちるさんは自嘲気味に笑いながら、娘たちへの愛情を滲ませた。
「言わなければいいのに、宿題のサポートが大変だとか、お弁当がしんどいとか、ついつい夫に愚痴をこぼしてしまいます。でも、先日は『学童落ちてる人も多いって話じゃん。子どもを預かってもらえるだけありがたいと思えよ』って言われてキレてしまい、大げんかになりました」