「先日Youtubeを見ていたら、「３分でわかる梅毒（HIV）検査キット」というものが販売されていることを知りました。
最近はマッチングアプリやSNSでの出逢いが増え、若年層を中心に梅毒が急増しています。歌舞伎町でたむろして体を売る若い女性も増えているようですが、風俗店に属さず、性病管理をされていない状態での行為はとても危険です。
『梅毒（HIV）検査キット』は、小さな注射針を指に刺して血液検査をするんです。薬指がもっとも痛感が低いそうで、注射が苦手な人は薬指がいいですね。ネット販売で4000円。このキットで『陽性』が出ても『疑陽性』と言うこともあるそうで、あくまでも目安として使ってほしいとのことでした。
病院に行く勇気がない人は、まずこの簡易検査キットを購入するのも大いにアリです。安心が4000円で手に入れば安いものですから」
マリさんの言うとおりだ。現在、梅毒が急増しているとはいえ、早期発見、適切な治療で治らない病気ではない。梅毒は完治できるのだ。
医学は日々進化し、各国では対策強化を進めている。イギリスでは政府と連携したNPOが性感染症の無料検査キットを希望者に提供し、フランスでは薬局で26歳未満の若者に避妊具を無料提供している。
マリさんは続ける。
「日本はまだまだ遅れていると感じます。性的な話題がタブー視されるお国柄という背景もありますが、子供への性教育ももっとオープンになってほしい。オンライン教育やオンライン受診など、人目を気にせず治療や学びができる環境の重要性を、いま一度考えてほしいと思いました」
長らく風俗業界に身を置いたマリさんの「自分もパートナーも子どもも守る健康リテラシーを身に着けることは必要」との言葉に、筆者も大きくうなずいた。
TEXT：蒼井凜花
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