その後、佐江さんは夫を傷つけたお詫びに何か償いができないか、と考え続けていた。
そこへ渡りに船ともいえる知らせが。
「あるお店の父の日イベントで、スタイリストの方が全身をコーディネートしてくれるという企画があることを、何とダンナ自身が見つけてきたんです。
やってみたいと自分からは言いませんでしたが、『こんなのあるんだって~』みたいな感じで。よほど私が言った『ダサい』の一言がこたえたんでしょうね。
驚きましたが、前向きになってくれたのが嬉しくて応募しました。それで、数人しか参加できないところを採用されまして……」
おしゃれをさせてもらい、子どもたちから「かっこよくなった」と声をかけられたら夫も自信を取り戻すのではないか、と佐江さんは期待に胸を膨らませてイベントに臨んだ。
イベント当日はたっぷり時間をかけて全身をコーディネートしてもらい、しかも洋服は一式プレゼントしてもらえたという。
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