日本を代表するサーキットである富士スピードウェイ。1966年にオープンし、1976年には日本で初めてF1が開催されるなど、歴史あるサーキットとして有名だ。が、実は90年代に入り、老朽化やバブル崩壊に伴うモータースポーツブームの終焉などで、客足は遠のいていった。
2000年、トヨタは富士スピードウェイを傘下に収めた。それからコース内外の改修やF1の招致などにより集客を増やしていった。
そして、2022年秋、最終コーナーを臨む立地に富士スピードウェイホテルが開業した。運営はハイアットグループで、日本国内では初となるアンバウンド コレクションby Hyattとしてスタートした。このアンバウンド コレクションは、唯一無二の個性を持ったホテルにのみ冠されるもので、ほかにはルーブル美術館とオペラ座の中間地点という好立地を誇るホテル デュ ルーブルや、歴史的価値を持つ元警察署であるグレート スコットランドヤード ホテルなど、世界中でも数十しかない。
そんな富士スピードウェイホテルに宿泊してきた。都内から二時間弱。1、2階には歴史的名車を数十台展示したミュージアム、3階には自動車関連の書籍やホビーを扱うショップとカフェ、またレストランやバーもある。
私の部屋は最終コーナーが間近に広がるツインルームであった。平日であったが、さまざまなレーシングカー、スポーツカーが練習走行を行っている。テラスにはふかふかのソファがあり、そこに腰かけ、飲み物片手に観戦するのは他では得難い経験だった。また、温泉もあり、夜と朝、ゆったりとつかった。
ヴィラもあり、愛犬を伴う宿泊も可能だし、スパも充実しているから、クルマ好きの中年だけでなく、家族も楽しめること間違いない。この夏の旅行プランに加えてみることをおすすめしたい。
Text:Takashi Ogiyama
Video:Yoshihide Shoshima
Video Edit:Harumi Airi
富士スピードウェイホテル
https://www.hyatt.com/ja-JP/hotel/japan/fuji-speedway-hotel/fswub