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【後編】【暴力は子どもからのメッセージ】今話題の発達支援コンサルタントが放つ珠玉の言葉

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ポイントとなるのは、「君ではない他の誰かが起こした問題行動とその解決方法」を語ったあと、「君には関係ない話かもしれないけど」という言葉を付け加えることだという。

「自分のことを言われているわけではないと分かると、素直に受け入れてくれます。実際に私が指導した子は、私が話したのと同じように手紙を書いて謝ったんです。大人の言うことに耳を傾けたがらない子にこの『他人事メソッド』を実行する時には、”君には関係ないこと”のような言葉を必ずつけてください」

「他人事のような感じ」を強めて子どもの心を開く。一見「本当に効果があるの?」と思われそうだが、小嶋氏の経験上、これほど効果的な方法はないという。

このような方法は、長く現場で子どもと触れ合いながら、その心の動きを見つめ続けた小嶋氏だからこそ辿り着けたメソッドではないか。

「特性のある子が家庭や学校で荒れたりした時、理解のない大人は”わがままな子””乱暴な子”と見るだけです。結果、子どもは孤立して傷つきます。子どもは好きで荒れているのではありません。気持ちを伝える方法がないだけなんです。大人が適切なサポート方法を知れば、このような子どもたちをのびのび成長させることができます」


小嶋氏の著書を一読後、「目からウロコが落ちた」と評する人が後を絶たない理由がわかる。イメージや思い込みにより、「特性がある子の気持ちや行動は理解できない」と決めつけてはいないか、「問題行動を起こす困った子」だと線を引いていないか......。そう自問すべきだと、小嶋氏の言葉に触れるたび思い知らされる。

小嶋悠紀氏の著書『発達障害・グレーゾーンの子がグーンと伸びた 声かけ・接し方大全 イライラ・不安・パニックを減らす100のスキル』は、発達障害のある子を持つ保護者・教員だけでなく、育児に悩む親、職場で部下を育てる企業人など、さまざまな人間関係の中で日々あがくあらゆる人の心を動かす必読の著といえる。

イラスト・漫画 かなしろ にゃんこ

 

『発達障害・グレーゾーンの子がグーンと伸びた 声かけ・接し方大全 イライラ
・不安・パニックを減らす100のスキル』

【Amazonリンク】

https://onl.bz/qs18aCA

【著者プロフィール】
小嶋 悠紀
YUKI KOJIMA
1982年生まれ、株式会社RIDGE SPECIAL EDUCATION WORKS代表取締役、発達支援コ
ンサルタント、元・小学校教諭。信州大学教育学部在学中に発達障害がある人を支援する
団体を立ち上げ、代表を務める。卒業後は長野県内で教員を務めながら、特別支援教育の
技術などをテーマに全国で講演を実施。県の保育士等キャリアアップ研修や、幼稚園・小
学校・中学校・高等学校・特別支援学校の養護教諭むけの研修なども担当する。直接の指
導や支援会議への参加を通じてこれまで2000人をこえる子どもの支援に関わり、センサリ
ーツール「ふみおくん」の開発にも携わった。おもな著作に『発達障がいの子供を教えて
ほめるトレーニングBOOK』『小嶋悠紀の特別支援教育 究極の指導システム1』(教育技術
研究所)、『発達障害・グレーゾーンの子がグーンと伸びた 声かけ・接し方大全 イライラ
・不安・パニックを減らす100のスキル』(講談社)などがある



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