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「ご飯って、人間の歯を食べてるみたい…」発達障害の子がこぼした本音。「頑張って食べなさい」を絶対に言ってはいけない理由。

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「あの声で とかげをくらうか ほととぎす」 この世の森羅万象のウラ側を、FORZA STYLEの取材班が徹底取材。あなたの暮らしを守る、独自レポート。

令和4年に文部科学省が発表した調査結果によると、「学習面や行動面で著しい困難を示す発達障害の可能性」のある小中学校生は、全体の8.8%に及ぶことがわかった。ちなみにこの数字は、通常学級に在籍する生徒を対象とした調査である。

この結果をどう見るかは人それぞれであろうが、一つ言えるのは「発達障害」「グレーゾーン」と呼ばれる子どもたちを含め、すべての子どもが社会の宝であるということ。一方で、実際に彼らに向き合う教員や保護者は、宝を前にして戸惑い悩むこともしばしばだろう。

そんな子どもたち・大人たちに、一貫して温かい眼差しを向け続ける人がいる。

現在、発達障害児を持つ保護者や担当教員から「目からウロコが落ちた」と話題の本『発達障害・グレーゾーンの子がグーンと伸びた声かけ・接し方大全』の著者で、株式会社RIDGE SPECIAL EDUCATION WORKS代表取締役、小嶋悠紀氏である。

小嶋氏は長く教員として勤めながら、特別支援教育関連のセミナー講師や講演会などで様々な先生や保護者の相談にのるなど、指導者的な立場で活動してきた。

同氏は発達障害、いわゆる「特性」のある子どもたちと多数触れ合うなかで、その子たちと上手にコミュニケーションを取る技術を少しずつ身につけてきたという。

「宝物を守り健やかに育てるのはそう簡単ではありません。とりわけ特性がある子と上手に接するためには、技術が必要です」

小嶋氏は、特性がある子どもたちを伸ばしながら育てていくには、それぞれの子をよく観察し、どうしてそのような行動を起こすのかをわかってあげる力が必要だと考えている。以下、書籍の内容を引用してお伝えする。

 

⬛︎子どもの『立ち歩き』は叱っても逆効果

「私が小学校や特別支援学校で教員として働いていた時によく経験したのが、子どもの『立ち歩き』です。こうした行動は叱っても逆効果なんです。そのため、教員は対応の仕方がわからず、振り回されがちになります」

このような場合の大人側の困惑は、その子が「誤学習」しているという事実さえ理解していれば、防ぐことが可能だという。

「立ち歩きをする子は最初、授業が退屈でじっとしていられずに立ち歩きを始めます。すると、大人が反応しますね。その反応が面白くてどんどん立ち歩きをするんです。子どもは、それまで退屈だった授業が、大人のさまざまな反応によって面白くなったと感じます。しかも、最後に優しい言葉をかけられたりすると、立ち歩きとはメリットの多いものなのだと誤って学習するわけです」

立ち歩きをする子どもには、目だったリアクションや叱責ではなく、穏やかにその時必要な「スキル」や「望ましい行動」を教えてあげるだけで十分なのだそうだ。



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