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「年上が奢るのは当然っしょ?」婚活アプリの年下クズ男に"因果応報"を教えた35歳OLの秘策。

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「それまでは基本的に同年代の人を選んで会っていました。数回デートした人はいるけれど、それ以上に進むことはなく、婚活を初めて1年くらい経った頃、7つ若い男性からアプローチを受けたんです。初めはさすがにこんなに年下は……と思っていたんですが、映画とか小説の好みも近い。しかも最近ハマっている銭湯通いが趣味だったんです。会うだけならと食事をしてみることにしたんです」

待ち合わせた先は、今っぽいネオ居酒屋。興味はあったものの訪れたことがなかった由希子は、とても楽しみにしていたという。

「こんなこと言うのもアレ、なんですが、初対面からすごくいい感じだったんです。自分でもびっくりしたというか。恋愛的にピンとくるってあると思うんですけど、そういうのを思い出しました。これだった!って。銭湯然り、ネオ居酒屋しかり、波長もぴったり。彼もすごく楽しんでくれていたと思うんですよね」

その証にその日のうちに次に会う予定も決まった。銭湯からの呑みコースだ。由希子は年齢が少々ひっかかっていたものの好奇心の方がそれを上回り、二つ返事でOKをした。

「その日、ちょっと困ったのがお会計です。最近あるでしょう? 奢る奢られない論争。あれって、テレビ的な話だと思うんですよ。実際、周りで男が女に奢るのが当たり前とか言っている人、すごく少ないと思うんです。ジェンダーの話がここまでポピュラーになった今、その発言ってちょっとやばくないですか? 割り勘の方がスムーズだし、気も楽。もし付き合ったら、順番に払うとかそういう阿吽の呼吸的になるのが理想だなと思っていたんです。それにね、彼は年下。なおのこと全額を払わせるわけにはいきません」

由希子は当たり前のように割り勘を提案したんだという。彼は端数の部分を自分が払うよう、スマートに由希子に金額を示した。

「すごく好印象でした。なんていうのかな、いい意味で今どきだなって。これなら付き合えるかもしれない……。婚活をしているなかで、ここまではっきり感じたのは始めてでしたね」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・

それ以降、由希子と彼は銭湯から居酒屋というコースを多い時は週1で楽しむ関係になった。彼は色々な銭湯を提案してくれて、時には小旅行をしつつ銭湯巡りをするなんてこともあったという。

「段々と距離が近くなって、歩いているときに手を握ったり、食事の時に見つめ合う時間が増えたり、付き合うのは時間の問題だな……。そんな感じでした」

そして5回目のデートの帰り、彼からの「お付き合いしませんか」という一言で関係がスタートした。それ以来、デートの執着地点は由希子の家になった。

「銭湯にいく頻度は少し減りましたね。でも相変わらず、食事は外で取ることが多かったですね。お店のセレクトは彼がしてくれることがほとんどでそれもすごく楽でした。会う回数もどんどん増えていって、その頃は週3くらいはなんだかんだして会っていましたね。彼が泊まっていくことも増えていました」

ある日の夜、いつもより少しいいビストロで食事をしたときのことだった。



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