会うことは極力避けていたが、子ども達は仲が良いので完全に顔を合わせないようにするのは難しかった。
その一方で、香織さんはAくんの行動に対しても疑問を持つようになったのだ。
「Aくんは少し常識がないというか……。インターホンを押さず勝手に入ってきたり勝手に冷蔵庫を開けてアイスを食べたり、お菓子やジュースのゴミを片付けなかったりしたんですよね。注意すると、笑いながらごまかすんです。息子にも『こんなふうに片付けないなら、もう家で遊ぶのは禁止ね』と強く言っていたんですがAくんの行動は直る気配がなく、問題行動について話そうにも、Aくんママには会いたくないし悩んでいたんです」
状況にもよるが、他人の子どもを叱るのはなかなか難しい。
他人の子どもを叱る場面に出くわしても、その子の親と揉めたくないと思い強く注意できなかったり叱ったりできない人は多いだろう。
Aくんが遊びにくるのも毎日ではないし、あくまでも「塾のお友達」という関係性だったのでモヤモヤした気持ちをグッと抑えていたという香織さん。
そして息子が小学6年生へ進級し、塾の雰囲気も完全に受験モードになり週の授業は3~4日に増えた。
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