ライター・沢木文が、コロナ禍中でも花開く、婚外恋愛のリアルについて紹介する。
東京都内の郊外に家を建てて1年半になる真希さん(仮名・38歳)は、1年前から人に言えない仕事をしている。きっかけは、夫が(39歳)がメンタルを病んで休職したことだ。700万円あった夫の年収は、激減した。現在夫は引きこもり状態で、リモートワークをしている。
そんな真希さん一家に、毎月15万円の住宅ローン返済が大きくのし掛かっている。2人の子供(10歳・8歳)の今後の教育費もあり、かなりきつい額だ。
「35年のローンを組んだばかりなのに、こんなことになって、目の前が真っ暗になりました」
真希さんは、パッチリした瞳とややふっくらしている体型が愛らしい女性だ。ネイビーのワンピースに桜色のネイルが映える。甘い香水とサラサラのヘアスタイルが“愛され女子”という印象。
夫はインフラ関連の大手企業の子会社に勤務しており、合コンで知り合って11年前に結婚。
「地味で真面目で優しかったので、私からアタックして結婚しました。勤務先も安定しているし、将来性もあったんです。都心で生まれ育っているところも、魅力的でした」
真希さんの夫はなぜメンタルを病んだのだろうか。

©︎gettyimages
「押しに弱い性格で自己主張をしない。なんでも自分で抱え込むうちに、バンって爆発しちゃったんじゃないかな」
メンタルの調子を崩すのは、環境の変化も大きいと言われている。真希さん一家は現在の一戸建てに暮らすまで、都心に程近い借家に住んでいた。
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