■エクステリアにもインテリアにも、各所にラリーデザインが
ボディには車体を守るため、強化鍛造アルミアイレットを備えたステンレス製のフロントプロテクションや、ステンレス製カバー付きサイドシル、大型固定式リアスポイラーを備えたリアバンパーなど、強固なプロテクターを装着。オプションで、「ラリーデザインパッケージ」を選択することで、濃いブルーとレッド、ゴールドで構成される1984年当時の優勝マシンをオマージュしたボディカラーを得ることができる（価格はなんと433万7000円）。
インテリアは、911カレラと変わりないように見えるが、軽量化のため後席が最初から外されている。またコックピット周りは、ステアリングホイールに滑りにくい素材である「Race-Tex」が使用されていたり、PDKシフトパドルの採用や、ペダルとフットレストが鍛造アルミニウム製で、部分的にブラックアルマイトとナノコーティングが施された特注品となっているなど、専用品が各所に。
一見911カレラと変わりないようにみえる911 ダカールのコックピットだが、滑りにくい素材「Race-Tex」のステアリングホイールや、中央上部にマーキング追加、PDKシフトパドル、走行モードを選択するモードスイッチなどを備えているさらに「ラリースポーツパッケージ」を選択することで、6点式シートベルト2つ、フロントシート後方のボディシェルにボルトで固定されたブラックパウダーコーティングのスチール製ロールバー、さらには消火器も付属する。
オプション設定はほかにも、最大40kgまで積載可能な補助ヘッドライト付きルーフバスケットや、ポルシェロゴ入りの飲料水用プラスチック製キャニスター（容量12L）、悪路脱出用のロゴ入りリカバリーボード、ロゴ入りの折りたたみ式シャベル、タープ素材を使ったアクティブ2.0ダッフルバッグ、2名用折りたたみ式ルーフテントなど、グッズが豊富に用意されている。
ラリーデザインパッケージ非装着車もある。ぱっと見は911カレラのスタイリングではあるが、フロントバンパーやサイドシル、大径タイヤ、前後追加フェンダー、リアバンパーなどが大きくカスタムされている。
高速セクションで強力なダウンフォースを発生する固定式のリアスポイラーを装備する。軽量化のため素材は炭素繊維強化プラスチック (CFRP) 製だ。
限定生産2500台、価格は3099万円だというポルシェ911ダカールで、レース参戦できる方がどれほどいるのかわからないが、ロマンあふれる911ダカールを所有できることは、羨ましい限りだ。
Text：Kenichi Yoshikawa
Photo：Porsche
Edit：Takashi Ogiyama
