康生はまだ女性経験が一度もなかったらしく、早紀さんは多少経験があったので、教えて欲しいと頼み込んできたのだ。
「……」
まだ少し康生を好きだった早紀さんは、少し考え込んだ。
「私が迷っていたのを察したのか、強引にキスをして胸の中に手を入れてきました。でも嫌だったのでその日は拒否しました」
その日はそれで終わったが、おかしいと感じた早紀さんは康生の事を周囲に相談するようになった。
「実は私と康生君が付き合ったことは、彼から誰にも言わないように口止めされてたんです。でも不安だったから……。そしたら思った以上に悪い評判がたくさんあって、あいつはやめた方がいいって言われて。好きだった熱もそれから急に冷めました」
早紀さんは康生と距離を置くことを決めたという。
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