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LIFESTYLE 女たちの事件簿

「女性用風俗のお客は『経験のない人』と『経験の豊富な人』に分かれる」女風(ジョフウ)の情報サイト編集長が語る「オトコを買う女たち」

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不倫や浮気、DVにプチ風俗……。妻として、母として、ひとりの女性として社会生活を営み、穏やかに微笑んでいる彼女たちが密かに抱えている秘密とは? 夫やパートナーはもちろん、ごく近しい知人のみしか知らない、女たちの「裏の顔」をリサーチ。ほら、いまあなたの隣にいる女性も、もしかしたら……。

近年、女性用風俗やママ活など、女性側がお金を払って性や欲を満たすことが、肯定される風潮になりつつあります。自らの欲望を自覚した上で、それを己の力で叶えることは、力強くて前向きな生き方だけれども、お金を払ってまでそれらを得たいということは、普段の生活に渇望があるからともいえる。その渇望とはいったい何なのか——。

官能小説家、大泉りかが、「男を買う」女の心の内に迫るレポートシリーズ。第一回は、女性用風俗の情報サイト「FEMTASY」(femtasy.jp)の編集長および、セクシャルウェルネスマーケターの金田さん(36歳)に、女性用風俗、通称女風(ジョフウ)の現状について、お聞きしました。


©︎gettyimages

「女性用風俗のお客さんは『経験のない人』と『経験のある人』に分かれるんです。

『経験のない人』っていうのは年齢問わず、処女だったり、性的な経験がたまたま少なかった人。経験の手前って恋愛じゃないですか。そうなると恋愛が苦手なわけですよ。それはどういうことかっていうと、異性とお話をするのが苦手だったり、声を掛ける勇気を持つのが苦手だったり。

そういう人が、なぜ女風に来るかっていうと、お金を払うことで、経験を積みに来るんです。自分の努力だけでは難しい、異性に近づくというアクションを、女風を利用すればできる。だから、快楽を求めるとか、心が癒されたいって感情もあるんですが本質には『ここで安全に経験してみたい』っていう人が女風に来る理由なんです」

シャイだったり、引っ込み思案だったり、異性と上手く付き合えない、どうやって親しくなればいいのかがわからないという女性にとって、女風はある意味で男性との付き合いを知るための入り口としての役割を担ってもくれると金田さんは言います。

では、もう一方の『経験のある人』とは、どういう気持ちで女風を利用するのでしょうか。

「『経験のある人』は、既婚者やキャリアのある大人女子たちですね。恋愛も上手だし、なんなら愛されてもいる。でも一方で歳を重ねることで守るべき何かが増えることで、カッコいい女性に変化していきます。

経験はあるので、男性に甘えてることは一見上手でも、本当の自分を見せたり、素直になれる人は限られてきます。セックスレスをきっかけにするのが恥ずかしくなっちゃうこともあります。『セックスするのが恥ずかしい』っていうことも恥ずかしいっていう。

そんな女性達は女としてこのまましない人生でいいのか。確認するかのように女風に導かれてきます。また既婚者にとっては、お金を払うっていう一線が安心でもあります。お金を出すっていうことが価値なんです」

女性用風俗を利用する人妻というと、性に貪欲な猛者の姿を想像しますが、実際はむしろナイーブな心情からの利用が多いということに驚きましたが、そもそも金田さんが、女性用風俗に携わったきっかけはなんだったのでしょうか。


©︎gettyimages

「3年前、知人の女性が女性用風俗を開業するというので、相談を受けたのが始まりです。当時フェムケア商品を作り出しはじめた時期で、関連市場だなとアンテナも重なり、知人の店舗を手伝う形で携わりはじめました。

経営においては実情が全く見えない業態だったので、不動産業を活用して、風営許可物件を紹介する仲介をきっかけに女風店舗30件以上のオーナー様と交流する機会から、あらゆる女風に仕事で関わりながらして実際に経験したり、データ解析したり、直接話を聞いたり。今では総合的な女風の内情について、詳しい立場にいると思っています。

女性用風俗というのは、女性のために安心安全に利用できる業界じゃないといけないんですよ。そして働くセラピストにとっても。でも、まだ完全に出来ているとはいえない。女風のお客さんの中には、快楽を純粋に楽しむ人もいます。けど、圧倒的にそれが苦手な女性も多い。そういう人のために正しい情報を発信するサイトが必要だなって思って、『FEMTASY』を作りました」

知られ始めてはいるものの、まだまだベールに包まれた部分も多い女風の世界。後編は男性セラピストという存在の謎に迫ります。
 

Text:大泉りか



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