私、トイレの気配を探りに行ったんです。こっそり扉に耳をあてると……。案の定、ママのセクシーな声が聞こえちゃいました。明が早番の時は、ママも決まって一緒に店を出ていきます。どうやら一緒に住んでいるようでした」
そんなある日、由美さんは街で明を見かける。美幸ママではない、若い女性と一緒の明を。
©Getty Images
「びっくりました。だって、二人で手をつないでいて、まるで恋人同士。しかも、明はふと私のほうを向き、青ざめ、ひどく驚いた顔をしていたんです。私のことは知っているだろうけど、そんなに驚く? なんて思っていたら……私の肩をトントンと誰かが叩いたんです。心臓が止まるかと思いました。それは美幸ママだったんです」
彼が驚いたのは、由美さんではなく、背後にいた美幸ママだったのだ。
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