【後編】不倫旅行の当日に起きた悲劇。元CAの主婦はなぜ騙されたのか？

※この記事は取材を元に構成を致しておりますが、個人のプライバシーに配慮し、一部内容を変更しております。あらかじめご了承ください。

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「そうなのよ！ だからロンドンでも、夏に行くか冬に行くかで物価も大きく変わってきて……ホテルとかも２倍くらい違うけど、けど私はやっぱり夏のロンドンが好きだなぁ。20時くらいまで明るいから、遊ぶにも観光するにも、なんだか得した気分になっちゃう！」

「じゃあ、やっぱり行くなら夏の方がいいですよね？」

「うん！ たか君は、どれくらいの期間で行こうと思っているの？」

「同行者によるかなぁ……愛理さんは、やっぱり異性との旅行って怖いですよね？」

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少しお酒の力も借りつつ、愛理は饒舌になっていた。大好きなロンドンの話ができるこの時間に酔い、そして、愛理より９つ年下の目の前の男の子とのひとときに、酔いしれていた。

実は愛理は、これまで見知らぬ人と一緒に旅行に出た経験はなかった。書き込みを見たり、ネット上でのやり取りをするのは頻繁だったが、このように、実際にそこで出会った男性と会うことですら、初めての経験だった。

「愛理さんと知り合えて本当に良かった……。なんか初めてのロンドンだけど、今すぐにでも旅立ちたいくらいですよ」

「じゃあ、一緒に行っちゃう」

笑いに隠して誘うと、真剣な目でこう聞いてきた。

「愛理さん、彼氏いるの？」

「いるわけないでしょう！ いたら、たか君とは会ってないよ！ ねぇ、一緒に行きましょうよ」