「一瞬驚きました。でも、正直なんだかすっきりしたんです。これ以上何もしてくれない彼にイライラすることもないし、家のことを気にする必要がなくなったと。これで心置きなく洋一に会いに行けると。ただ嫌だったのは、私が届を提出しなければならないということ。余計な時間を取られてしまうので。
実はそのまま離婚届はどこかにしまってしまい、どこにあるかわからないんです。ま、別にすぐに提出しなくてもいいし、とにかくこんな余計なことをやっている暇は私にはないんだと……」
病院に通いながら公子さんが常々願っていたこと、それは「洋一と一緒に自宅に帰ること」。何度か、「この状態が続けば自宅看護も可能かもしれない」というところまでこぎつけつつも、いつも直前でキャンセルに。
そして、とうとう恐れていた時が来てしまった……。
Text:女の事件簿調査チーム
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