履き込んで磨くほどに鈍く輝く! コードバンって最高です
FORZA STYLEの靴にまつわる人気企画、百“靴”争鳴。2月から公開となる次回は、ついに日本の靴磨き業界を牽引する、Brift H(ブリフトアッシュ)」の長谷川裕也さんが登場します。
いつものインタビューに加えて今回は長谷川さんに靴を磨いて頂き、その様子を動画で撮影してきたのですが、磨いて頂いた靴というのが、オールデンのシガーコードバン。
履き込んで汚れ、傷もつき、コードバン特有であるパーツごとに色に差がある靴がどんな風に綺麗に仕上がったのかは動画で確認して頂くとして、長谷川さんの磨きであらためてコードバンの魅力を再認識してしまったので、第72弾ではいぶし銀な輝きをみせるコードバンの靴(結果オールデン)をピックアップしたいと思います。
農耕馬のお尻の皮に隠れている わずか2mm程度の厚さしかない「コードバン層」と呼ばれる部分を、裏・表の双方から削り出し、それ以外を取り除いて作り上げるのがコードバン。
傷をつけずに綺麗に削り出すには熟練の技が必要で、その繊細な作業が宝石を採掘する工程に似ていることや、ほんの僅かしか採れない希少性、キメが細かく滑らかでしっとりとした質感の美しさから「革のダイヤモンド」なんて呼ばれています。
使えば使うほど独特の光沢が出て味わい深くなる美しさは手に取った人々をトリコにします。
削り出したコードバンはヌバックやスエードのように起毛した状態なので、仕上げとして瑪瑙(めのう)と呼ばれる玉を使い、研磨熱で表面の繊維を寝かしつけて艶を出す「グレージング」と呼ばれる加工を施すのですが、それを得意とするタンナーがアメリカにあるホーウィン社。
そこのシェルコードバンを使った靴で人気を博すのが、1884年、米・マサチューセッツ州ミドルボロウでチャールズ・H・オールデン氏によって創立されたオールデン(ALDEN)です。
いぶし銀な輝きをみせるコードバンのシューズは、農耕馬の減少で日に日に手に入りにくくなっているため希少性も高まり、日に日に減少中。その希少性から価格も上昇していますが、このままいくと欲しくても手に入れることができなくなる危険性も孕んでいます。
では話をクルリンパと戻して、コードバンの靴の投稿5+1選をご紹介していきます!
オールデンのチャッカブーツ(ブラック)
まずは、なんとも嬉しい外国から @addancechangさんの投稿。オールデンのチャッカブーツ、ブラックのコードバンです。
オールデンを代表する名靴のひとつ、バリーラストを使用したチャッカブーツ「1340」。
昔ながらのアメリカンスタイルを踏襲した無骨なチャッカは、足首まですっぽりと収めてくれるシルエットですが、2アイレットなので脱ぎ履きも楽。実用性・汎用性ともに高く、つねに人気です。
そんなチャッカのブラックコードバンを美しくメンテナンスして投稿してくれた @addancechangさんは中国の方。#靴魂とFORZA STYLEを正確に把握して投稿してくださっているのかは不明ですが、海外まで浸透し始めているのは嬉しい! この輪がさらに広がっていくことを期待します。
そして、ご本人に伝わるかも??ですが、中国でもアメカジや革靴、靴磨きが盛り上がってますね。ぜひまた他の靴なども投稿してください!