無造作に乗せる感じでかぶるのがイイ
さてさて、第23回目は 宇ち多゛(うちだ)のキャップです。

ここ数年の流れで、ファッション業界の方々がお気に入りの飲食店のTシャツや小物を身につけたり、なんならプロデュースまで手掛けることが多くなりました。
これもそんなひとつ。京成立石にある行列が絶えない、大人気なもつ焼き屋、 宇ち多゛がリリースしたキャップです。プロデュースしたのは、NMBE商店とのこと。
宇ち多゛と言えば、9種類のもつ焼きすべてが1皿2本入りで200円! その他のお新香や煮込みなどの料理も、そしてほぼ生(き)の宝焼酎に梅シロップを一滴ほど垂らす「うめ割り」も200円という、せんべろを地で行く呑んべぇたちの聖地。
「ネタの種類・味つけ・焼き方」を呪文のようにして頼むので、そのオーダーが間違いなく通るよう呑んべぇの皆さんもルールをきちんと守って静かに飲って、長っ尻せずサっと帰る。心地の好い空間です。

フロントには 宇ち多゛の「宇」、バックには立石TATEISHIの「TTIS」が刺繍されており、ボディと刺繍のカラーコンビネーションは暖簾と同じなんです。
ちなみに、白のボディにエンジ刺繍、ネイビーに白刺繍バージョンもありました。

ボディに使われているのは、ニューハッタン(newhattan)のベースボール ロウキャップ。若い子たちがかぶってるニューエラとは異なる、オールドスクールな雰囲気が色とデザインにマッチしていて、つばを軽く丸めてかぶりたくなります。
価格は 3500円くらいだったので、買わなければ 宇ち多゛に3回くらい通えそうですが、これをかぶって "宇ち入り(宇ち多゛に行くこと)"すると気分もアガる!
そして、立石は京成押上線の高架化や、防災の観点からの再開発で街が大きく様変わりしていく予定で、すでに北口の雰囲気はだいぶ変わり、宇ち多゛のある南口側の再開発も計画されているそう。
ここまで大人気のお店が消えるようなことはないでしょうが、場所や作りが変わってしまうことは大いにあり得る。いまの雰囲気を焼き付けるておくためにもこのキャップを買わない理由はありませんでした。
ハズしでかぶって出掛けると、呑んべぇたちとのコミュニケーションツールになるし、知らない人からは「宇部出身?」なんて話も弾むので、投資した価値あり。
せんべろで飲みすぎて記憶を飛ばし、どこかに無くしてくるのだけは避けるように気をつけたいと思います。
Photo:Shimpei Suzuki
Text:Ryutaro Yanaka