鉄板定番を今どきに進化させた、ヘビロテ必至の最強レザージャケット
第397回目は、ビームス×エンメティのレザージャケットです。
オリジナルにはない独自の目線でアップデートを加える、セレクトショップの別注。そのアプローチはトレンド感やニーズなど様々な角度で行われ、特に定番をベースにしたモデルは、人気必中。各ブランドの持ち味や定番ゆえの汎用性の高さはそのままに、ひと味違う進化を加えさらに別注という箔までつきますから。今回ご紹介する「ビームス」がまさに。今シーズン別注したレザーアイテムに試みた “オフカジュアルをモダンに格上げ” するアプローチが特に秀逸なんです。
ベースとなったのはイタリアブランド「エンメティ」の鉄板定番「ユリ」。スマートなルックスを形成するタイトなフィッティングが見どころです。本別注は、最大のポイントであるタイトなフィッティングはそのままに、動きやすさを向上。ジップを閉めた時でもポケットへのアクセスがしやすいよう、胸回りに適度なゆとりを持たせテーラードジャケットのような仕上がりに。とは言え、ボテっとしないように中綿の量を少し減らしてキレイめなシルエットを残しています。しなやかでエレガントな光沢を持つラムレザーの質感も相まって、ドレッシーなタイドアップからラフな装いまで好相性。極端な話、シンプルなTシャツ&スエットのようなワンマイルスタイルさえ上品に格上げします。
さらりと羽織って様になる、ベーシックな装いに合わせてもカッコよくキマる。エンメティに限らずビームスの別注は、どれも肩肘張らずに大人のお洒落を叶えるアップデートがされており、発売のたびに人気を博すのも納得。ワンランク上のこなれ感を楽しむなら、ビームス別注はまず注目したいコレクションと言えます。
ビームスの別注コレクションの中では今やお馴染みのエンメティ。1975年に創業した老舗ブランドで、イタリア紳士らしいモダンなコレクションが特徴。タイトフィッティングと言えど、キツさを感じさせないギリギリのスリムな仕立てを追求し、スマートな大人を目指す方には欠かせないブランドと言えます。
オイルを染み込ませることで柔らかさと深みのある艶を醸し出す、イタリアンレザーならではの質感が実にエレガント。上質なラムレザーは、ラギッドさを感じさせず色気を演出します。
ブラックスエードの2ボタンジャケットは、「タリアトーレ」の「カルソン」を別注したもの。ラペル幅をやや太めにし着丈を長く、袖丈は少し短く設定することで、ラグジュアリーさを加速させ、現代的なシルエットを構築しています。スラックスやデニム、チノパンなど様々なボトムスと相性抜群。
レザーの男くさいイメージを払拭する上品なモノ作りが魅力の「チンクワンタ」。定番のドライビングブルゾンは、そんならしさを象徴する一着。ビームスは、通常リブ仕様の袖をカフス仕様に変更し、ドレッシーな装いにもマッチするデザインにアップデート。きめの細かいゴートスエードが品の良さと軽快な着心地を両立しています。
Photo:Naoto Otsubo
Styling:Takahiro Takashio
Text:Hayato Hosoya
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ビームス 六本木ヒルズ 03-5775-1623